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なぜか「テレビの常連」な専門家が意識している事 「常連」と「一度きり」にはこんなにも差がある

東洋経済オンライン / 2024年11月18日 8時30分

「テレビの常連」となっている専門家がいる一方で、「一度はテレビに出たけど、それっきり呼ばれない」という専門家もいます。その差はなぜ生じるのでしょうか(写真:metamorworks/PIXTA)

ジェネラリストを目指す従来的な生き方だけでなく、プロフェッショナルを目指すことも普通になってきた現代。しかし、一口に専門家と言っても「仕事が殺到する人/こない人」「取材が殺到する人/こない人」と、結果を出せるかは人それぞれです。何が違いを生むのでしょうか?

元『ガイアの夜明け』『ワールドビジネスサテライト』のディレクターにして、現在は中小・ベンチャー企業専門のPR戦略コンサルタントとして活躍する、下矢一良さんの新著『「業界の第一人者」ポジションを確立する! 専門家のためのPR戦略』より、メディアに重宝される専門家の特徴について解説したパートをお届けします。

「常連」と「一度きり」の差

解説者型のなかでも「テレビの常連」となっている専門家がいます。反対に「一度はテレビに出たけど、それっきり呼ばれない」という専門家も数多くいます。

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「常連」と「一度きり」の違いは、なぜ生じるのでしょうか。

その謎を解く鍵が「テレビ局の専門家リスト」です。

テレビ局は、さまざまな分野の専門家をリストとしてまとめています。何かニュースが起きたとき、番組制作者はリストにある専門家に連絡するのです。

このリストは頻繁に更新されています。番組制作者は常に、新たな専門家を探しています。

そして実際に番組でコメントを依頼した後に、他の番組制作者が専門家を探す手間が省けるよう、専門家リストに追加しているのです。

リストには名前と専門分野、連絡先が書いてあるだけではありません。担当者の所感も併せて記載されることがあります。

順調に取材を終えることができたとき、番組制作者は好印象であったことを記します。

反対に「長く、わかりにくい」コメントばかりだったとします。あるいは何らかのトラブルが生じたとします。

こうした際には後に続く同僚のために、番組制作者は「要注意」など否定的な所感を追記するのです。

つまり好印象も悪印象も、番組制作者のあいだで引き継がれていくということです。「常連」の専門家と「一度きり」の専門家の差は、このリストの記載内容が大きく影響しているのです。

メディアのブラックリストに載らないために

専門家リストに悪く書かれる専門家には、いくつかの共通パターンがあります。

最も嫌われるのは、「どの発言を使うのか放送前に確認したい」と強く要求してくる専門家です。「事前に確認したい」と言われても、番組制作者が対応することは実務的にも社内ルールからも不可能です。

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