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将来の骨折を防ぐ「骨ケア」30~40代から必要な訳 上皇后美智子さまも10月に右大腿骨上部を骨折

東洋経済オンライン / 2024年11月18日 9時40分

その点、骨密度が少なくなり始める前に一度測っておくと、その数値がその人の基準となるので、そこから今後どのように骨密度が減っていくかの予想がある程度できますし、対策をとった場合の効果を見る指標にもなります」(矢吹医師)

30~50代で骨粗鬆症になることも

自分はまだ30代、40代だし、骨密度の低下は高齢者だけ気をつければいいのでは……と思っている人もいるかもしれない。

だが、最近では極端なダイエット、喫煙や過度の飲酒なども骨粗鬆症のリスクと考えられており、30~50代女性の骨粗鬆症も注視されている。

しかも、先に述べたように骨密度のピークは20~30歳ごろだが、矢吹医師によると、成長期に栄養不足だったり、日によく当たらなかったり、定期的な運動を行わなかったりした場合、ピーク時の「最大骨密度」が平均に足りていない人も見られるという。

そうした人は骨粗鬆症を早く発症するリスクが高いともいわれている。いずれにしても、早いうちに自分の骨密度を測っておけば、後々の参考にすることができる。

WHO(世界保健機関)が開発した「骨折リスク評価法(FRAX:40歳以上が対象)」の12の質問に答えると、自分が10年以内に骨折する確率が算出される。まずはチェックしてみてほしい(※外部配信先では閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

この項目のなかには、自身の骨折歴のほかに「両親の大腿骨近位部骨折歴」もある。

「親の大腿骨近位部骨折歴はほかのリスク因子と比べて関連が大きいため、特に注意が必要です。こうしたものも参考にして、心当たりがある人は早めに骨密度検査を受けてほしい」と矢吹医師は呼びかけている。

若いときの骨密度検査が重要な理由

骨密度検査は骨の1平方センチメートル当たりにカルシウムやリンなどのミネラル成分がどれだけ含まれているかを調べるもので、エネルギーの低い2種類のX線を使って測定する「DXA(デキサ)法」、両手のひらをX線撮影する「MD法」、かかとやすねの骨に超音波を当て、骨の強さを調べる「定量的超音波測定法」の3つがある。

このうち矢吹医師が「一番正確に測れる」として勧めるのはDXA法だ。

日本骨粗鬆症学会が発行している「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」でも推奨されており、自治体が行う健康診査のなかにオプションで骨密度検査が設けられている場合があるので、その際にDXA法を受けられる医療施設を選ぶといいという。

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