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「間違えたら赤っ恥」大人が解きたい文章問題5選 次の文章の中にいくつ間違いがあるでしょう?

東洋経済オンライン / 2024年11月20日 16時0分

4:

昭和の終わりごろに内閣府の職員として行政改革に尽力した彼は、詰めかけた報道陣を前に、苦虫をかんだような顔だったが、かんでふくむように今回の法案の意義を説明した。

どこが間違っているでしょうか。

「苦虫をかんだような」は誤りです。正しくは、「苦虫をかみつぶしたような」。とても不愉快そうな顔つきのことをいいます。また「かんでふくむように」も「かんでふくめるように」が適切な表現です。相手がよくわかるように丁寧に説明したり言い聞かせたりすることです。

慣用句の誤りとして、有名なところでは「押しも押されもせぬ有名人」などと使う「押しも押されもせぬ」を「押しも押されぬ」としてしまうというものがあります。

他にも「たで食う虫」は「蓼食う虫」で「他で食う虫」ではなく、怒りは「心頭に発する」で、「心頭に達する」ではありません。頼りにしてすがろうとしても相手にされない「とりつくしまがない」を「とりつくひまがない」とするのは誤りです。

また、「二の舞を演じる」は、「二の舞」に前の人の失敗という意味があるため「二の舞を繰り返す」は適切ではありません。

記憶にだけ頼るのは危険

最後に、言葉の使い方や漢字は合っていても、事実関係が誤りである場合の例を挙げます。

5:

2021年、新幹線で横浜駅に着いた後、私は叔母とともに都内に行き、麻布台ヒルズで買い物を楽しんだ。

すぐわかりましたか?

新幹線は横浜駅には止まりません。ここはおそらく「新横浜駅」と思われます。また、冒頭に「2021年」とありますが、麻布台ヒルズの開業は2023年のため、この当時、ショッピングを楽しむことはできないと考えられます。「六本木ヒルズ」などと混同しているのではないでしょうか。

人の記憶はあいまいなもので、事実と異なることが少なくありません。記憶だけに頼るのは危険です。

ちなみに、ここまで挙げた5つの問題の中に事実関係の誤りを1つ、こっそりまぜていたのですが、気がつきましたか。

……4つ目の問題文中にある「内閣府」は、前に「昭和の終わりごろ」とあるため誤りです。内閣府は2001年の、いわゆる中央省庁再編で誕生しました。ですので、ここはべつの省庁などではないかと考えられます。

ちなみに、この中央省庁再編で「経済産業省」や「国土交通省」「総務省」などが生まれました。また大蔵省は「財務省」に、環境庁は「環境省」になりました。

このように誤りはどこにでも隠れているものです。「文章に誤りはつきもの」という気持ちで、ぜひご自身の文章の書き方、読み方を磨きあげてください。

長岡 平助:編集者

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