わが子の潜在能力を十分に高める、言葉のかけ方 前向きな行動を起こすように促すのがポイント
東洋経済オンライン / 2024年11月23日 15時0分
これまで何度も「そうだね」と言って、子どもの意見を認めてあげることが大事だと述べました。この「そうだね」という言葉を掛けることは、育脳にとって、とてもよい習慣です。
ただし、大事なことがあります。それは、子どもに「そうだね」というときは、気持ちを込めて最もこころに伝わる言い方をするということです。
子どもの脳に入る言葉を使うときは、「そうだね、すごいね、君」というように、気持ちのこもった言い方に正さないといけません。
これは感謝する場合でも同じです。上司から「よくやってくれた」とほめられたら、やる気が全然違ってくるでしょう。逆に、だめ出しをされたら力が出なくなって、いいアイディアも浮かびません。
言葉には力がありますから、相手をその気にさせようとするときは気持ちのこもった言い方をしなければいけないのです。
また、自己保存の本能に抵触するような言葉を使うことは絶対にやめてください。失敗しても叱ったりせず、自分を守ろうとする自己保存の本能を克服しようとチャレンジした場合は、結果としてうまくいかなくても「よくやったね」「頑張ったね」とほめてあげてください。
失敗することは悪いことではありません。失敗も1つの経験です。それを認めてあげることが大事です。
親が子どもに感謝するという機会はなかなかないかもしれません。どちらかというと、「あなたのために」やっていると思っている親が多いと思います。しかし、これは逆で「ありがとう。あなたのおかげで」と感謝しなくてはいけないのです。
なぜかというと、「あなたのために」と言うと、必ず「あなたのために失敗した」とか「あなたのためにうまくいかなかった」というように失敗した話が出てくるからです。
これに対して、「あなたのおかげで」と言うと、「あなたのおかげで失敗した」という言い方には絶対になりません。
現実には「あなたのために」と言う親が多いのですが、気をつけなくてはいけません。「あなたのおかげで」と言うことによって、子どもはますます期待に応えようとします。その結果、潜在能力が育つのです。
ですから、子どもに対する感謝の時間を意識的につくるようにすることが大事です。
親は先生の悪口を決して言ってはいけません。
悪口を言うと、子どもたちは先生が必ず嫌いになります。先生が嫌いになると、勉強もしなくなります。だから、子どもには「あの先生はこういうところが素晴らしいんだよ」と言うようにして、先生の美点を教えるようにしてください。
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