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健康保険が使える「禁煙外来」約50%が休止のワケ 禁煙を諦めたくない人が今すぐできる方法は?

東洋経済オンライン / 2024年11月28日 10時0分

禁煙外来が半減しているとのこと。その理由は――(写真:プラナ/PIXTA)

たばこをやめたい……。そう思っている人たちを後押ししてくれるのが、ニコチンガムなどの禁煙補助薬や、禁煙外来でしょう。

【表で見る】禁煙補助薬3種類の特徴と入手方法

ですが、いま、その禁煙外来の数が半分ほどに減っているといいます。その理由は禁煙補助薬チャンピックス(ファイザー:一般名はバレニクリン)の出荷停止です。

なぜ出荷停止なのか、なるべくつらい思いをせず禁煙するにはどうしたらいいか、加熱式たばこはどうなのかも含めて、最新情報・ポイントをお伝えします。

チャンピックス出荷停止の理由

チャンピックスが出荷停止になって3年。出荷停止の理由は他国で社内基準値を超える発がん性のN-ニトロソバレニクリンという物質が検出されたためです。

出荷停止を受けて禁煙外来を休止している医療機関も多くあります。

一般社団法人日本禁煙学会が2024年10月に全国の病院やクリニックなど100施設の禁煙外来を対象に調査を⾏ったところ、約50%が休⽌もしくは閉鎖となっていました。その理由として「チャンピックスが出ればまたやる」「薬がないのでと断っている」などが挙がっています。

ただ、2025年上半期には出荷再開が見込まれていますし、今すぐ薬の助けを借りて禁煙を始めたい人には、チャンピックス以外で禁煙するという選択肢もあります。

「禁煙外来」は、たばこをやめたい人のための専門外来です。

12週間で5回の診察を受けるのが、標準的な禁煙治療のプログラムです。初回の診察のあとは、2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に受診します。また、2回目以降は対面ではなく、オンライン診療を選択することもできます。

外来では薬による治療だけではなく、医師によるカウンセリングで、たばこを吸いたくなったときの対処法や、喫煙を再開しないための方法などのアドバイスを受けることもできます。

禁煙外来で75%の人が禁煙に成功

国立がん研究センターによると、禁煙外来を利用して5回の診察をすべて受けると、治療終了時で75%の人が禁煙に成功したそうです。

以前は禁煙治療にかかる費用は健康保険の対象外でしたが、2006年からは一定の基準を満たした患者さんに対して、健康保険が適用されています。そして、2020年からは加熱式たばこを使用している人に対しても、健康保険による治療が認められています。

なお、加熱式たばこは「煙が出ないから害はない」と誤解されることがありますが、紙巻きたばこと同様に、多くの有害物質を含んでいて健康へのリスクがあるという報告もあります。

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