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プロ野球の観客動員が過去最多でも「球団格差」 コロナ前と比べて観客が増えた球団・減った球団

東洋経済オンライン / 2024年11月29日 9時10分

筆者はすべてチケットを買って入場しているが、特にゴールデンウィーク以降、球団公式サイトや他のチケットサイトも売り出し初日にほとんど売り切れ、入手困難になっている。

巨人の本拠地東京ドームも、2019年時点で4万6314人だったのが、2024年には4万3500人と定員が減っている。これはコロナ禍によって約3000あった立ち見席を廃止したことなどによるが、東京ドームの動員率は2019年の96.9%(4万4882人)から95.6%(4万1607人)とやや減少している。筆者も東京ドームのほうが甲子園よりチケットが取りやすいという印象を持っている。

ソフトバンクのみずほペイペイドームは、動員率が2019年の95.1%(3万8080人)から98.1%(3万9312人)となっている。球場最寄りの地下鉄唐人町では、しばしば改札の入場制限が行われるが、阪神の甲子園と同様、飽和状態が近いのではないかと感じられる。

中日のバンテリンドーム。チームは低迷が続いているが、立浪和義監督が就任して以降、観客動員は2022年180万7619人、2023年218万3950人、今年は233万9541人と増加している。230万人以上を動員したのは、セの最強チームだった落合博満監督時代の2008年(242万7805人)以来だ。最下位が決まり、立浪監督の退任も発表された最終戦もチケットが売り切れていた。レジェンド立浪和義の人気は高かったのだ。動員率も90%を超えた。

DeNAは2019年に、本拠地横浜スタジアムの内野上部に約6000席の「ウィング席」を増設。それまで約3万2000人だった定員が約3万4000人に増加している。観客数は微増しているが、動員率はやや減少している。ただ、コロナ禍前から観客動員は95%を超えているため、この球場も飽和状態に迫っている。

観客数が一気に伸びたオリックス

この5年間で劇的に変わったのが、オリックスだ。2019年は最下位、翌年も最下位だったが2021年からリーグ3連覇。中嶋聡監督の手腕に加え、吉田正尚、山本由伸というスーパースターの大活躍で、観客数が一気に伸びた。

今季は5位に終わったが、平均観客動員は3万人を超えた。オリックスは京セラドーム大阪と、神戸のほっともっとフィールド神戸を併用しているが、どちらもほぼ満員の盛況だった。筆者は京セラドームができたころから通っているが、阪神戦ではなくオリックス戦で連日満員になる日が来るとは思わなかった。

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