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【アイドル摘発】「路上ライブ」取り締まるべきか 新宿駅東南口での"事件"から考える是非

東洋経済オンライン / 2024年11月30日 8時50分

待ち合わせなどで多くの人が集う新宿駅東南口(写真:松原大輔)

2024年10月23日、朝日新聞に衝撃の記事が載った。「アイドルグループ、異例の摘発 メジャーデビュー前の路上ライブで」。驚きの見出しだった。

今年5月、新宿駅東南口で路上ライブをしていたアイドルグループの運営とメンバーが道路交通法違反の疑いで書類送検されたというのだ。

コロナ後過熱する路上ライブに、いよいよメスが入った。おそらく多くの方がこう思ったことだろう。

「まさか書類送検されるとは」。同時にXではこんな声も多かった。「無許可ならいつかそうなるだろう」。そう、問題はそこなのである。

筆者は当連載にて路上ライブの素晴らしさとその危うさを伝えてきたが、今回、改めて路上ライブについて考えてみたい。

*この記事の続き:路上ライブは「グレーな文化」として容認すべきか

新宿での路上ライブを行うアーティストがついに摘発された。

【写真で見る】「遂にアイドル摘発へ⋯」過熱する「路上ライブ」は取り締まるべきか?"事件"が起こった新宿駅東南口の"現場"

新宿駅東南口(以下、東南口)で路上ライブを行っていたアイドルグループに対して、運営責任者はもちろんアイドルのメンバーたちも道路交通法違反(道路不正使用)の疑いで書類送検された。

このニュースは業界に衝撃を走らせ、SNS上でも多くの驚きの声があがっていた。

「これは可哀想すぎる!」「うーん、摘発までするのか」「メンバーの子が可哀想」など。

同時に「なんで許可とらないの?」「運営はなにやってるの?」「悪質だったんだろうな」といったある種、仕方がない、自業自得だという声も多く、同情とともに、摘発に肯定的な意見も見て取れた。

ここで改めて、「なぜ捕まるかもしれないというリスクを冒してまでアーティストは路上ライブを行うか」を考えてみたい。

今回、事件となったのは東南口であるが、ここでは日々盛んに路上ライブが行われている新宿駅南口(以下、南口)を例に挙げさせていただく。

リスクを冒しても路上ライブを行う「3つのワケ」

南口で路上ライブを行うことには大きく3つのポイントがある。大前提として南口で無許可の路上ライブは禁止となっている。

①人通りが多く、アピールするにはうってつけの場所である
②演奏・ダンスなどに十分なスペースが確保できる
③SNSを通して売れる(バズる)可能性が圧倒的に高い

ひとつずつ見ていきたい。

①人通りが多く、アピールするにはうってつけの場所である

当然であるが人がいない場所では自身の練習にこそなれどPRにはならない。

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