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東武線「埼玉・千葉の県境付近」の4駅に何がある? アーバンからパークへ、藤の牛島―七光台間

東洋経済オンライン / 2024年11月30日 6時30分

という言葉通り、川間駅を出発すると電車は右に大きくカーブ。右手には七光台の車両基地。左手には森が生い茂っているのが見える中、七光台駅に滑り込む。1968年開業の駅で、車両基地開設と同時に誕生した。

橋上駅舎の出入り口は東と西に設けられているのだが、“町”というべきものがあるのは主に西側だ。駅前にはスーパーマーケットもあって、その先に進んで行くとニュータウン。多くが2000年代以降新しく開発されたという。流山おおたかの森駅からつくばエクスプレスで都心へ、という新しいルートが確立されたことが、アーバンパークライン沿線の“パークからアーバンへ”の移り変わりを促進したというわけだ。

反対に、東側は橋上駅舎の階段を降りるとすぐに雑木林だ。そんな雑木林の間を抜けて、高校生たちが駅に向かってやってくる。井野駅長によれば、「近くには高校や中学もあって、通学で使う方も多い」のだとか。住宅地と雑木林という駅の東西でのコントラストはなかなか見物だが、それでもどちらにも出入り口のある橋上駅舎になっているのは、通学需要という事情があるのだ。

もともと戦時中には飛行隊の訓練施設を設ける予定だったそうだ。駅の南側には野田市総合公園、隣接して清水公園もある。

「運行上の拠点」がある駅

七光台駅は車両基地の駅。だから、車両基地から出てきた電車が大宮方面にも柏方面にも行くことができるような構造になっているのが特徴だ。乗務員もここで交代になることが多いなど「運行上の拠点」(井野駅長)の役割を持っている。

【写真でもっと詳しく】アーバンパークラインの“パーク”の区間?藤の牛島から埼玉・千葉県境を越えた七光台までの各駅とその周辺の様子は?

途中の江戸川を境に埼玉県と千葉県に跨がり、大宮・春日部エリアと柏・流山おおたかの森エリアとのつなぎ役、といったところだろうか。

「なので、お客さまの流れも春日部方面と柏方面で半分くらい。つくばエクスプレスが開業してから、このあたりもだいぶ便利になりました」(井野駅長)

アーバンパークラインが千葉県に入って最初の2駅、川間駅と七光台駅はともに野田市内。ここから先は、醤油が香る野田の中心市街地へと電車は入っていく。パークから再びアーバンへ。沿線のアーバン化が著しいアーバンパークラインにあって、今回訪れた藤の牛島―七光台間の4駅は、もしかするといちばん“パーク”を堪能できる区間なのかもしれない。

鼠入 昌史:ライター

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