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ジリ貧のTSUTAYAがここに来て大量展開する商売 脱ビデオ屋?トレカで「空間の価値」を提供し始める

東洋経済オンライン / 2024年11月30日 8時40分

レンタルビデオ大手・TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブが急速に「脱レンタルビデオ屋」を進めている。シェアラウンジやジムなどもあるが、拡大が見込めそうなのが「トレカ店」だ(筆者撮影)

レンタルビデオ大手・TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)。

【画像8枚】レンタルビデオ屋から一変? トレカ屋になりつつあるTSUTAYA

レンタルビデオの斜陽化に伴い、現在では「脱レンタルビデオ屋」を進めていて、蔦屋書店や蔦屋家電などの別業態の展開、加えて図書館などの公共施設のプロデュースも手がけている。また、10月には「TSUTAYA Conditioning」というジムの開始も発表。事業の多角化を進めている。

そんなCCCが力を入れる一つが「トレーディング・カード」にまつわる商売だ。

一見すると、ミスマッチに思えるかもしれない。では、なぜCCCはトレカ事業を進めるのか? 現地のフィールドワークを交えながら、解説していきたい。

1枚1050万円のトレカが現れた!

CCCがトレカ事業に参入する理由の一つは、「トレカ市場」の成熟がある。

そもそも、トレーディングカードは、ポケモンカードや遊戯王をはじめとして、さまざまな絵柄が書かれたカードのこと。それを用いてカードゲームができたり、単にコレクションとして集められたりもする。

日本でも1990年代後半ぐらいから熱心なマニアが現われ、この時期にポケモンカードや遊戯王などが登場する。この時期は俗に「第1次トレカブーム」と呼ばれている。

そこからブームは一度下火になるのだが、コロナ禍での巣ごもり需要や、第1次ブーム時にカードで遊んでいた人々が親となって子どもと2世代で遊ぶなどの現象があって、ここ数年で第2次カードゲームブームが到来。多くのYouTuberがトレカに関する動画を流したこともあって、かなりの活況を見せている。

2023年には300店舗のトレカショップが誕生したという(リユース経済新聞「トレカ業界、これからどうなる? NOVASTO・カードンがセミナー」による)。

さらに第2次トレカブームを特徴づけるのが「投機対象としてのトレカ」だ。トレカは普通、コンビニなどで中身がわからない状態で数枚1セットで売られていたりする。それだけに、多くの人が欲しがるレアカードには高値がつく。

また、期間限定カードや販売が終了しているカードなどもあり、それらはさらに高く取引される。例えば、ポケモンカードでも人気が高い通称「がんばリーリエ」は2023年6月、1枚で最高買取値が1050万円になるほどだった(Price Base公式ホームページより)。

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