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「年上の部下」の力を最大限に引き出す4つの質問 関係が悪化すると組織全体が機能しなくなる

東洋経済オンライン / 2024年12月4日 8時20分

私が提唱する「ギャップ分析のトライアングル」では、「目指す姿」「現在の姿」「ギャップ」の3つを把握する必要がありますが、その順番は必要に応じて変えてよいと考えています。

そして、年上部下と話すときには、その順番に注意しました。私が上司だからといって「目指す姿」を起点に話してしまうとえらそうになってしまい、部下をうまく動機づけるのは難しいと考えたからです。

部下が、これまでどのようなことを意識して仕事に取り組んできたか、組織をリードして、何がうまくいったかという成功体験について質問するようにしました。そして、部下の強みを引き出すような質問をしました。そのうえで、「目指す姿」や「アクション」について話を聞くようにしたのです。

もちろん、すべてが順調に進んだわけではありません。非建設的な態度を示す部下もいましたが、彼らに対してもまず「傾聴」に努め、組織全体の最適化を目指しました。これにより、部下たちが各自の役割で最大限の力を発揮できる環境を整えていきました。

このように、私はコーチングをベースに信頼関係を構築して、年上部下や組織全体との関係を再構築し、組織を改善していきました。

結果的に、年齢に関係なく自発性を発揮できる組織に成長させられました。従業満足度の向上や年上部下の昇進にもつながるなど、組織を発展させることができました。

年上の部下への効果的な質問例

年上部下に対して効果的な質問をするためには、尊重と共感をベースに、部下の経験やスキルをいかしつつ、協力的な関係を築くことが重要です。つぎのような質問をすると、年上部下とのコミュニケーションが円滑になり、双方がよりよい結果を得ることができるでしょう。

・「経験」を尊重する質問(現在の姿)

年上部下の経験や知識を尊重することは、信頼関係を築くうえで重要です。

上司「 いまの状況についてですが、これまでの経験の中で似たようなケースに直面したことはありますか? そのとき、どのように解決したか教えていただけますか?」

部下「 そうですね、以前のプロジェクトで似た状況に遭遇しました。その時は、チーム内でタスクの優先順位を見直し、進捗を管理しやすい形にしました」

上司「 その解決策は今回もいかせそうですね。いまのプロジェクトで改善点があるとしたら、どんなところだと思いますか?」

部下「 少しチーム内の情報共有が遅れていると感じます。定期的に進捗報告を取り入れたほうがいいかもしれません」

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