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「週3日働き年収2000万」オジサンのニッチな仕事 「元手ゼロ」で楽なビジネスを軌道に乗せたワケ

東洋経済オンライン / 2024年12月4日 18時0分

元手ゼロで楽ちんなビジネスを立ち上げた男性の仕事とは? *写真はイメージです(写真:jessie / PIXTA)

長年、企業家研究を続けてきた経営学者の高橋勅徳さんは、自分が楽しむことを中心にビジネスを構築し、家族が生活するのに十分な稼ぎを得る状態を作る「そこそこ起業」についてWebで連載し、読者の反響を得てきました。本記事では高橋さんの著書『なぜあの人は好きなことだけやって年収1000万円なのか? 異端の経営学者と学ぶ「そこそこ起業」』より一部を抜粋し、週3日の仕事で年収2000万円だという、ある男性の仕事について解き明かします。

1本目の記事:「キラキラ」より「そこそこ」起業が幸せになる本当

歌舞伎町で会ったオジサンは怪しい人?

「世の中には、意外に楽に稼げる仕事っていっぱいあるんですよね」

【写真】週3日働いて年収2000万円という男性の仕事とは?

ある日、新宿・歌舞伎町の酒場で、私に話しかけてきたのは、50代後半の普通の……というよりは、立呑みのモツ焼き屋に馴染みすぎているオジサンでした。

私は特に職業を明かしたわけじゃないのですが、脈絡もなく、いきなり変なことを言い出したのです。こういうところで儲け話を始める奴は、場所柄だいたいは詐欺師……と私は警戒水準だけを上げて話を聞いてみることにしました。

「へぇ、どんな仕事をされているんですか?」

「週3回くらい大事な人と会ってちょっと会議して、あとはメールを数本打つくらいですね、やらなきゃならないことは。それで今年は、2000万円くらいの年収になりました」

(キタキタ! ネットワークビジネス? それとも不動産?)

妙に物腰が丁寧なのが、また怖い!

「おー、すごいですね。そんな夢みたいな仕事、あるんですか?」

とりあえずもっと話を聞いてみたいと思い、ちょっとだけ身を乗り出し気味に尋ねてみました。

「そこに看板のあるビルがあるでしょ?」

オジサンが指差した先にあるのは、斜向かいのビル屋上にある立て看板です。

「あぁ、あれ、オジサンのものなんですか?」 

残念、単なる不動産オーナー親父の自慢話か……と思ったら、オジサンは首を横に振ります。

「いえいえ。私は一つも不動産を所有してませんよ。不動産で不労所得って、多くの人が安易に考えがちだけど、新宿でも最寄り駅から少し離れたら、3階以上の部屋はテナントがなかなか入ってくれないし、メンテナンスとか税金考えると、いつ赤字に転落するか心配事が尽きないですしね」

手間なし、元手なしの"食える仕事"

でもね……とオジサンはカップ酒を舐めつつ、相変わらず丁寧に話を続けていきます。

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