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もう子どものやる気をそがない「親の話し方4選」 「親が自分をどう見ているか」を感じる手がかり

東洋経済オンライン / 2024年12月12日 9時30分

「宿題って面倒だよね。でもやらないと後で困るかもね」と言えば、子どもは「わかってくれる」と感じ、行動に移しやすくなります。

親が子どもの気持ちを理解していると感じることで、子どもは安心感を得て、親の言葉に耳を傾けやすくなるのです。このような共感を示す言葉が、親子のコミュニケーションを円滑にします。別名、「共感構文」と筆者は呼んでいます。「コミュニケーションはまず共感から入る」とカウンセリングやコーチングでも言われており、それは話が心に届くための第一歩と考えてください。

3.「ただし書き構文」を使って話す

否定的な表現を避けつつ、選択肢を提示する「ただし書き構文」は、子どもに自分で考えさせる力を育てます。

例えば、「宿題やらなくてもいいよ。ただし、先生に怒られるけどね」という表現を使えば、親が無理に押し付けているわけではないことが伝わります。

この構文は、「ただし……」以下が印象に残ることに特徴があります。そのため、子どもは親の言葉に対する抵抗感が減り、「どうすればいいか自分で決めよう」と考えるようになります。この方法は、子どもの自主性を育むための強力なコミュニケーション構文の一つです。

4.予想を”裏切る”内容を話す

“裏切る”という言葉を使うと、何か違和感があるかもしれませんが、“裏切る”とは、子どもの予想していることとは異なる対応をするという意味です。

子どもが「どうせ怒られる」と思っている場面で、それを裏切る対応をすると、親への信頼感が高まります。

いつもと異なるフレーズに心が反応する

例えば、ゲームばかりやっていて勉強をしない子に、いつもは「いつになったら勉強始めるの!」と言っていたとしましょう。すると、子どもはゲームをやっていると親がそのようなフレーズをまた今日も言ってくると「予想」しています。それを裏切って次のように言ってみます。「ゲーム、ずいぶんスコア上がったんじゃない?」

ただ、嫌味のように言ってはいけません。自然に軽く気持ちを込めて言います。すると、子どもはいつもと異なるフレーズに心が反応します。予想を覆す言葉や行動は、子どもに驚きや感謝を与え、ポジティブな印象を残します。

親子のコミュニケーションは、日々の積み重ねで築かれるものです。たった一言の工夫が子どもの成長を支え、親子関係を豊かにします。「余計な一言」を言うのではなく、「子どもの心に響く、残る話し方」をぜひ実践されてみてください。子どもの変化に驚くと思います。

石田 勝紀:教育デザインラボ代表理事、教育専門家

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