1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

中山美穂さんの近親者に突撃するマスコミの病理 過熱報道も迷惑系YouTuberも愚かな受け手がいる

東洋経済オンライン / 2024年12月12日 8時25分

2009年撮影(写真:Getty Images)

俳優で歌手の中山美穂さんが、亡くなった。突然の訃報により、日本中にショックを与えるなか、メディアによる「取材のあり方」に注目が集まっている。

【画像で見る】「過度な取材・報道は厳に慎んで」 中山美穂さんの事務所が出した声明

なかには報道が過熱するあまり、親族への突撃取材が行われるケースも。SNS上では「あまりに失礼すぎるのではないか」と考える視聴者や読者から、その姿勢を問う声が散見される。

ネット上では近年、「迷惑系YouTuber」と呼ばれるジャンルが、それなりに支持されている。話題になっている人物や場所へ、凸(突撃)するスタイルは、マスコミによる過熱報道と通底するように思える。あらゆるコンテンツが等価に扱われる現代において、それらは表裏一体となっているのではないか。

Xでは中山さん関連の単語が相次いでトレンド入り

中山美穂さんの訃報は、2024年12月6日に伝えられた。その日の夜には、大阪でクリスマスコンサートを行う予定だったが、訃報が流れる数時間前に「体調不良の為、公演を中止する」と発表されていた。

各社の初報によると、事務所関係者からの通報を受け、警察が駆けつけたところ、東京都内の自宅浴室で亡くなっていたという。事務所は8日になって、死因について「入浴中に起きた不慮の事故によるもの」だと発表している。

中山さんは1970年生まれで、1985年に俳優デビューした。「ミポリン」の愛称でアイドルとしても活躍し、テレビCMにも多数起用。ミュージシャンの一面もあり、ロックバンド「WANDS(ワンズ)」とのコラボレーション楽曲「世界中の誰よりきっと」(1992年)などのヒット作を世に出した。

知名度が高い人物、かつ54歳という若さでの死去とあって、SNS上には衝撃が走った。Xでは中山さん関連の単語が相次いでトレンド入り。浴室で発見されたとの報道から連想して、「ヒートショックによる心筋梗塞ではないか」と、臆測から断定するような投稿も相次いだ。

なお11日現在、死因について「不慮の事故」より詳細な公式発表はない。

一部メディアによる「親族への取材」に批判の声

当然ながらマスメディア各社も、この訃報を大々的に伝えた。そうした報道の中で、一部メディアによる「親族への取材」が行われ、物議を醸している。なかでも批判を浴びているのは、妹の俳優・忍さんへの取材だ。

いずれも美穂さんの自宅前で行われたもので、12月6日夜には報道陣の前で、目を腫らしながら「遅くまでみなさん申し訳ございません。突然のことで、私も今、お話しできることが何もありませんので、改めまして、お話しさせていただくことができたらと思います」と発言。この光景は、6日夜から翌日にかけて、テレビ各社でも報じられた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください