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40代、50代でも珍しくない「突然死」最大の原因 万が一の事態を避けるため、心がけたい2つの行動

東洋経済オンライン / 2024年12月14日 7時20分

入浴時や睡眠中の死の背景には、先の虚血性疾患や脳血管障害などによるものが考えられます。当たり前ですが、服を脱いで冷気にさらされたり、40℃以上という体温からかけ離れた温度に設定されたお湯につかったりすることは、場合によっては突然死のリスクになりえます。

特に日本の家屋は、風呂場や脱衣所の温度がほかの部屋より低くなっているケースも少なくありません。

著者も住んでいたことのある東北地方などは典型的ですが、暖房を重視しない家屋も多いので、そういう場では、温度変化による心臓、血管への負担が一時的に、しかも一気に高まります。この負担が心筋梗塞や不整脈につながるのです。

マンションなど都会型の生活では、極端な寒暖差に見舞われることは一見多くないものの、ふとしたタイミングで寒い思いをすることはあると思います。入浴を軽く考えずに、“命を預けて入る”という意識を持っていただければと思います。

同様に、お酒を飲んだ後や、睡魔に襲われるほどの疲労の蓄積があるときの入浴は避け、薬(睡眠薬や抗不安薬などのわかりやすい薬だけではなく、かぜ薬やアレルギー薬でも眠くなる成分が入っていることが多い)を服用したら風呂に入らないというような基本は、必ず守ってほしいです。

1人暮らしは突然死のリスク

こういう話で特に気になるのが、1人暮らしという要因でしょうか。

昨今は、60代以降の独居世帯が注目されていますが、1人暮らしの40代、50代も少なくありません。この事実を踏まえて突然死を考えたときに、やはり人と連絡が取れないことが生命リスクを増大させている面は無視できません。

発見者を見ても、家族が一番多いわけではなく、知人が家族の数を超え、行政による発見も少なくありません。

やはり倒れてからすぐに見つけてもらえるかが、大きなカギとなります。

数として多い心筋梗塞の場合を考えてみます。

発症してから6時間といわれるいわゆる「ゴールデンタイム」のうちに病院で治療が開始できるなら、救命できる確率は9割を超えるとされています。発症後4~5時間以内なら血栓溶解療法(tPA)、その後も数時間はカテーテルを用いた血管内治療など、積極的治療の選択肢が残っています。

1人暮らしだと、この「ゴールデンタイム」を逃してしまう危険が増えるということなのです。

1人暮らしでもリスクを減らす対策

突然死は入浴時のほか、就寝時にも見られます。1人暮らしの方、また家族と暮らしている方でも入浴時、就寝時における対策として、筆者が以前からお伝えしているのは、スマートフォンをつねに持っておくこと。そして、フル充電しておくことです。

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