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40代、50代でも珍しくない「突然死」最大の原因 万が一の事態を避けるため、心がけたい2つの行動

東洋経済オンライン / 2024年12月14日 7時20分

入浴時には、できれば浴槽までもっていってほしく、それが難しくても、すぐ手に取れる場所には置いておいてほしいと思っています。

入浴時間がつい長くなりそうという方は、持ち込んだスマホを使って、タイマーをセットして出る時間を決めておくのもいいと思います。お湯もあまり熱くしすぎず、40℃くらいまでにとどめると、体への負担は少なくなります。

また、心筋梗塞、脳梗塞などによる突然死の背景に脱水があることも多いので、その予防としては、浴室や寝室に水分を持ち込むこともお勧めしています。

入浴前や就寝前にコップ1杯の水を飲んでもいいでしょう。このタイミングで水分の摂取することは、血液の濃度を薄くし(いわゆる血液サラサラ状態)、血管や腎臓の負担を和らげるという直接の効果も期待できます。

夜中にトイレに立つのが嫌で水分を控えている、という高齢者の話をよく聞きます。そちらも気になるのはわかりますが、脱水のリスクもちゃんと考えてほしいところです。

さて、万一、あくまで万一ですが、ご家族や知人が倒れていた、あるいは息をしていないことがわかった後の対処法について、お話しします。

人が死んでいるかどうか――この判断はとても難しいです。ですので、その場に遭遇したら、躊躇なく救急車を呼んでください。もちろん、かかりつけ医がいて、すぐに連絡を取れるのであれば、それが理想です(心臓マッサージなどをするなどの方法もありますが、今回は触れません)。

亡くなっていることが確実な場合には、救急隊員は何もできません。救急車は生きている人、生きている可能性のある人しか対応、搬送できないと決まっているからです。

その場合は、警察が呼ばれることになり、それ以降のさまざまなことは警察が対応することになります。剖検、つまり解剖をするのかしないのかも、亡くなり方が自然であるかどうかを判断して、警察が決めます。

体のSOSサインを見逃さない

冒頭でお伝えしたとおり、これからの季節は突然死が増えます。

だから、自分の体が発信するSOSサインと早めに感じ取ることも大事。そのためにも、小さな異常や「あれ?」っと思ったことはそのまま放置せず、かかりつけ医や会社の産業医などに相談してみてください。

例えば、胸のあたりの違和感があったら狭心症が疑われますし、急に手に力が入らなくなったら脳梗塞や神経の異常が起きている場合もあります。とにかく、普段とは違う状況があれば、放っておかないことです。

若くして突然、亡くなってしまうのは、周囲の多くの人に深い悲しみをもたらします。もちろん防ぎきれない死もありますが、突然死のなかには予測できうるもの、予防できるものもあります。だからこそ正しい知識と、行動で、自分の身は自分で守ることが大事なのです。

奥 真也:医療未来学者・医師

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