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「クリパの翌日に」死んだ愛猫の腸内にあった異物 イヌや鳥も…年末年始にペットの死が多い理由

東洋経済オンライン / 2024年12月15日 8時0分

ネコを飼っているご家庭では、「連結マットはネコにとって危険なものだ」と認識しておいていただければと思います。つなぎ目には上からガムテープを貼っておくことで、誤飲のリスクを下げることはできます。しかし、見栄えが悪いですし、危険を完全にゼロにすることはできません。

また、クリスマスにはツリーの飾りやプレゼントの梱包材など、ひも状のゴミが多く出ます。これらのひもも、ネコはしばしば誤って飲み込んでしまうため、注意が必要です。

一度、ひもの端が口に入ると、ネコはずるずると最後まで飲み込んでしまい、腸閉塞で命を落とすことがあります。ネコの舌はザラザラしているので、口にしてしまった異物が奥のほうまでいってしまい、誤って飲み込んでしまうことが多いのです。

年末に急死した2羽のセキセイインコ

ペットのセキセイインコが2羽、大みそかの夜に突然死したケースです。

飼い主さんは、「なぜ急に死んでしまったのか知りたい」と、2羽の遺体を僕のところに持ってこられました。大みそかですが、やはり病理解剖は先送りできません。

お腹を開いて臓器を見ましたが、胃や腸には異常が見られません。

亡くなった当日の状況を詳しく聞くと、年末の大掃除や料理で家の中はごちゃごちゃとしていたとのこと。こういう場合、まず誤飲事故を疑いますが、胃や腸に異物が見つからなかったことから、何かを誤って飲み込んだわけではなさそうです。

後日、2羽の臓器を顕微鏡で詳しく調べたところ、肺にひどい損傷があるのがわかりました。ほぼ同時に死亡したとのことなので、感染症、もしくは呼吸に影響を及ぼす何らかの中毒を起こしたことが死因とも考えられました。

そこで、さらに飼い主さんに記憶を掘り下げてもらうと、「そういえば、おせち料理を作っていて鍋を焦がしてしまった」とおっしゃいます。このとき、使用していたのは「テフロン加工された鍋」だったと判明しました。これです。

鳥にとっては猛毒で致命的

テフロン加工の調理器具は、加熱しすぎると、コーティングに使われているフッ素樹脂から有毒ガスが発生することがあります。適正に使用していたら問題になることはありませんが、実はイヌでも死亡例が少数報告されており、特に鳥にとっては猛毒で致命的です。

鳥はエネルギーを消費して、活発に飛翔したり酸素が薄い上空を飛んだりするために、極めて効率の良い呼吸器官をもっています。その反面、有毒なガスにも弱いので、こういった中毒が起こりやすいのです。

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