ロールス・ロイス「ゴースト」セダン継続の真意 EV全盛の今、12気筒エンジンも継続する心意気
東洋経済オンライン / 2024年12月18日 12時0分
とうぜんながら、私はその感覚がどうも苦手で、自分で操縦していると、すぐに飽きてしまっていた。今のゴーストにはじめて乗ったときは、ダイレクトな感覚で、これはいい、とすぐに思ったのを、よく覚えている。
南仏の一般道は、細くて屈曲していて、とくに村落に入ると、対向車とのすれ違いに神経を使う。ゴースト・シリーズⅡは全幅が2m近くあるのでスリルもひとしおだ。
ステアリングホイールを動かしたときの車体の反応が素直なので、道を端ぎりぎりまでさっと避けられる。カーブを高速で曲がるときから、ワイン畑のあいだのくねくね道でのすれ違いまで、不安の念に駆られることなく、さっと走り抜けられるのだ。
今回のシリーズⅡの最大の変更点は、外観と内装が中心だ。「シンプルなラインによるリデザインを心がけました」と、リードエクステリアデザイナーのサイモン・ヘインズ氏は、エグザンプロバンスの試乗会場で説明してくれた。
「私たちは、つねに顧客の声に耳を傾けています。ゴースト・シリーズⅠはおおむね好評だったので、シリーズⅡは大きく変えないでいこうという方針を打ち出しました。ただ、ヘッドランプの輪郭をはじめ、フロント部分はもっとシンプルにして“かたまり感”を出し、この先、このままのデザインで続けていけるよう意識しています」
自分で運転するクルマという印象を強めたゴーストの姿
すっきりした表情になったフロントマスクに加え、リアでもコンビネーションランプの形状を変更。BEV(バッテリー駆動EV)の「スペクター」と共通するテーマの意匠になった。ロードホイールは22インチと大径化。これによって“足”の存在感が増して、走るクルマという印象が強くなった。
実際、ゴーストのオーナーの9割以上が自分で運転するのだという。今回もエクステンデッドホイールベース仕様が用意されたが、後席空間が拡がったこのモデルでも、やはり、オーナーは自分で運転するケースがほとんどだと、本社の広報担当者に説明された。
内装ではOS(オペレーティングシステム)を刷新。スペクターとSUVの「カリナン」と共通のもので「スピリット」と名付けられている。音声認識システムなどの性能が向上。ただし、車内のアンビエントライトが64色用意されるなど、そういう機能はあえて盛り込まれていない。
車内のエンターテインメントとしては、ほかの車種と同様「スターライト・ヘッドライナー」が用意される。天井に星座を思わせるLEDの“星”がちりばめられていて、じっと見ていると、ときおり流れ星があるという凝り方。運転席からの操作でも、この流れ星は出せるようだ。どっちかというと地味な娯楽であるところが、ロールス・ロイスらしい。
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