大阪メトロ「万博の玄関口」夢洲駅の実力は? 大勢の来場者を想定、広大な"近未来"地下空間
東洋経済オンライン / 2024年12月19日 6時30分
大阪市高速電気軌道(Osaka Metro、以下「大阪メトロ」)は、中央線コスモスクエア―夢洲間の開業日を2025年1月19日に決定した。
【写真を見る】これが未来の駅なのか?大阪・関西万博の会場へアクセスする大阪メトロ中央線の夢洲駅。改札口やホームなど駅構内を一挙公開!
今里筋線の開業以来19年ぶり、大阪メトロとしては初めての延伸開業を前に、同社では試運転を断続的に実施。開業への準備は万端だ。
地下鉄建設の紆余曲折
夢洲駅は、文字通り大阪港の人工島である夢洲の中心に位置する。もともと夢洲は、1980年代後半に隣接する舞洲や咲洲とともに「テクノポート大阪計画」として開発が計画された。
【写真を見る】これが未来の駅なのか?2025年大阪・関西万博会場の「最寄り駅」となる大阪メトロ中央線の夢洲駅。広大な地下空間が広がる駅構内は?
1990年代後半には、大阪府や大阪市が招致を進めていた2008年夏季オリンピックの選手村を建設する計画も浮上。そのアクセス手段として、道路トンネルである夢咲トンネルと共に地下鉄の建設が進められた。
だが、オリンピックの招致に失敗し、テクノポート大阪計画も頓挫したことから地下鉄の延伸は中止。コスモスクエア駅がある咲洲と夢洲をつなぐ夢咲トンネルは、道路部分と一体化している地下鉄部分の躯体が完成した段階で、地下鉄部分の工事が打ち切られた。
風向きが変わったのは、夢洲が大阪・関西万博や統合型リゾート施設(IR)の予定地として取り上げられるようになった2010年代半ばのことである。
これらの来場者を運ぶルートとして、再び地下鉄の建設計画が進行。2025年の大阪・関西万博開催が2018年に決定したことを受け、延伸が現実のものとなった。
夢咲トンネルは、前述の通り地下鉄部分の躯体が完成しているため、今回の工事はここに続く島内のトンネルと夢洲駅舎の建設、そしてトンネル内部を含めた全区間の線路敷設や電気・信号通信設備の設置が主な内容である。
夢洲駅の建設工事は2020年7月に始まり、これと前後して島内のシールドトンネル工事もスタート。いずれも順調に進み、2023年中にコスモスクエア―夢洲間がトンネルで結ばれた。
引き続き、線路敷設や各種施設の設置が行なわれ、これらがほぼ完了した2024年8月からは試運転も開始された。
地下の広大な駅空間
夢洲駅は地下1階がコンコース階、地下2階がホーム階という構造である。万博会場には1日最大13万人程度が鉄道で訪れると予測されており、これをさばくためコンコースの幅は約17mとかなり広い。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
大阪メトロ中央線「めっちゃ速くなる!?」 関西の地下鉄“最速区間”&“新駅”が誕生 1月に2度のダイヤ改正
乗りものニュース / 2024年12月18日 17時23分
-
7か月しか使われなかった“幻のトンネル”を歩いた 北大阪急行の現役ルートから分かれる「旧会場線」の今
乗りものニュース / 2024年12月17日 14時12分
-
大丸松坂屋百貨店、万博会場内にオフィシャルストア 創業した元禄の華やかさ表現
産経ニュース / 2024年12月10日 16時59分
-
大阪万博へはクルーズ船で 周辺観光の活性化も期待 大阪府など運航事業者誘致に注力
産経ニュース / 2024年12月6日 10時30分
-
アクセス手段ゼロ「行けない大阪」で進む巨大工事 どうやったら見られる? 少し前までバスあったのにナゼ…?
乗りものニュース / 2024年12月5日 8時42分
ランキング
-
1「オーケー」が大阪に上陸、開店前に“300人行列”の熱気 社長「競合より高ければ値下げ」の気迫
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月19日 8時0分
-
2「吉野家」ついにクレジットカード決済導入 「はなまるうどん」も
ORICON NEWS / 2024年12月19日 11時30分
-
3ヤマト運輸の委託見直し打診、日本郵政社長「ヤマト側の事情」…ヤマトは「従前より配達日数が伸びている」と説明
読売新聞 / 2024年12月18日 20時28分
-
4パナ部品子会社の品質不正「社長も隠蔽」の衝撃 検査データ捏造する「スペシャルモード」が存在
東洋経済オンライン / 2024年12月19日 8時31分
-
5アマゾン、ふるさと納税仲介に参入…最短翌日に返礼品
読売新聞 / 2024年12月19日 11時13分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください