1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

炎上会見で露呈、期待が迷走に変わった日大改革 焼け跡から再建を果たした「中興の祖」が源流に

東洋経済オンライン / 2024年12月20日 11時30分

のちの理事長となる田中はこの古田の会頭時代、高校相撲界の有名選手として日大に入学している。瞬く間に日大相撲部のエースとしてアマチュア相撲界に名を轟かせていく一方、運動部員として大学紛争に直面した。

東大と並び称された日大紛争では、会頭の古田が左翼学生たちの標的にされ、田中はそのボディガード役を担った。そうして田中は学生時代から古田に目をかけられ、古田を生涯の師と仰いだ。

学生横綱やアマチュア横綱のタイトルを手にした田中は、プロの大相撲ではなく大学に残り、職員として出世する道を選んだ。やがて理事、常務理事、理事長へと昇りつめるその間、師である古田の大学運営を継承し、さらに日大を大きくしていった。その人脈は、政界や相撲界、実業界にとどまらず、裏社会にまでおよんだ。

120万の卒業生を日本社会に送り出した日大は、私学の歴史そのものを投影しているといっていい。光の裏に潜む知られざる暗黒史もまた、日大の歴史といえる。

(敬称略)

森 功:ノンフィクション作家

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください