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「石破政権」維持のカギとなる公明・斉藤氏との関係 「結党60年」の原点回帰で"微妙な神経戦"も

東洋経済オンライン / 2024年12月20日 10時0分

この監視委員会は、国会議員に関係する政治団体の収支報告書を監視するとともに、「収支報告書に不記載や虚偽の記載があれば、訂正のために必要な措置を講じることができる」とする内容で、監視委員会の要請に基づいて、衆参両院の議員でつくる協議会が、国政調査を実施できる規定も盛り込んでいる。

公明は当初、第三者機関を政府に置き、立ち入り調査の権限を持たせるなどとした法案を独自に準備していたが、「法改正実現のため、国民民主との共同提出に踏み切った」(国対幹部)。これについて同党担当者は「第三者機関の権限の考え方が国民民主党と非常に近く、共同提出することになった」と胸を張ったが、これも、斉藤氏の意向を踏まえた動きとみられている。

こうした斉藤氏と公明党の一連の動きは、石破首相にとって「政権維持のための後押しの要素がある一方、自民党内のいわゆる保守派への牽制球ともなり、難しい対応を迫られている」(側近)ことは間違いない。斉藤氏の「首相との絆は大切だが、政治的に一定の距離も必要」との本音の表れともみえるだけに、首相は当面、「斉藤氏との微妙な神経戦に頭を悩ませる」(政治ジャーナリスト)ことになりそうだ。

泉 宏:政治ジャーナリスト

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