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なぜか「お金が逃げていく人」に共通する5つの癖【再配信】 長年「貯まらない人の家計」を見えてきたプロが指摘

東洋経済オンライン / 2024年12月20日 8時0分

むろん、代わってやってくれる人もいないので、気づくとそこには大きな差が生まれることになる。片方はそれなりの蓄財に成功し、片方はそれまでと変わらず貯蓄がないままだ。そこで、「ああ、自分も早くやればよかった」と悔やめる人には次にチャンスがあるだろうが、そこで言い訳やしくじりの理由探しを始める人もいるだろう。「どうせうまくいかなかった」「あの人は堅実な性格だし、自分とは違う」「今さら始めても遅い、仕方ない」――どうせ・自分と違う・仕方ない、のネガティブワードがぽんぽん出てくる人は、また同じことを繰り返す。

貯蓄を増やすために固定費を見直す、不要な支払いを解約する、浮いたお金を積み立てに回す――こうしたシンプルな家計の見直しは、地味なわりに手間がかかるものだ。その手間を惜しめば、貯まらない状況もずっと変わらないまま続く。自分に代わって夜中に働いてくれる“妖精さん”はいないのだから。たとえ見直しを試した結果、うまくいかなかったとしても原因がわかれば次の手も打てる。最初の行動をしないと、その先もない。

その5「いざとなったら一発逆転で」

通帳にまとまったお金がない場合、多くの人は必ずこう考える。今はないけれど、一発逆転できる方法がきっとあるはず――と。新年早々夢を砕いて恐縮だが、そんな魔法はないし、あったら間違いなく金融詐欺案件だろう。

一発逆転を願う人は、すぐに結果を求めるあまり、大きめの数字に惹きつけられがちでもある。対象の店でキャッシュレス決済をすると20%のキャッシュバックがあるとか、定期預金で年0.5%もの金利がつくとか、50%オフになる買い物クーポンとか、そういうものに。

しかし、大きな数字にはたいてい条件があり、キャッシュバックやポイント還元には上限があるし、高金利定期は適用期間が1カ月だけだったりする。大きな数字はあくまで打ち上げ花火で、そんなに儲かりはしないのが現実。それでも一発逆転できる方法がどこかにあると信じ、景気のよさそうな数字に飛びついて、思うような結果を出せないうちに1年が過ぎていく。

宝くじだって、1000万円以上を手にした高額当選者の約7割は、10年以上コツコツと買い続けた人だという。買い始めて1年未満で当たったという人は5%ほどしかいない。初夢を見るのは自由だが、目が覚めて宝くじを買いに行くより、2024年の貯蓄プランを具体的に固めたほうが早道に違いない。

松崎 のり子:消費経済ジャーナリスト

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