1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

あのスガキヤが店の真横で出す「新業態」の正体 たこ焼き、鍋焼うどんも…その狙いは? 

東洋経済オンライン / 2024年12月21日 8時50分

新たなファン獲得のための新業態開発も、「スガキヤ」の消費者に寄り添う企業姿勢ゆえなのだ(筆者撮影)

東海三県のソウルフード的な存在であるラーメンチェーン「スガキヤ」。現在約260店を展開している中、そのうち愛知県が163店、岐阜県が約40店、三重県が約30店(2023年7月現在)という東海地方に特化したラーメンチェーンだ。

【画像】スガキヤの新業態「たこ寿」のたこ焼きはこんな感じ

以前の記事『今も1杯430円「スガキヤ」安くやってこられた理由』では、「スガキヤ」の成り立ちとその歴史、戦略について解説した。

「スガキヤ」の価格の問題

「スガキヤ」といえばまず思い浮かぶワードが「安い」である。

創業から今までずっと低価格を維持し、人気を保ち続けてきたわけだが、さすがに近年の流れから「スガキヤ」も価格の問題が出てきている。

人件費、原材料の高騰に加え、ここ1~2年での水道光熱費の高騰もあり、今までの価格で提供することの難しさから、各店は値上げを余儀なくされている。

「スガキヤ」も今年3月21日に390円から430円に値上げし、初めて400円台に突入した。

「スガキヤ=安い」というイメージは根強く、現在のラーメン430円はギリギリのライン。290円の時代が長かったため、そのイメージが根強いようだ。

9月にはスープの出汁の配合を変え旨味をアップしたが、値段は据え置きとなっている。運営元のスガキコシステムズの担当者は、次のように話す。

「『スガキヤ』の出しているすべての商品が安くなければいけないと考えているので、これからは“客単価”と“客数”を上げていこうという考え方になっています。そのためには新しいファンを獲得していくことが必要でした」(スガキヤ 広報担当)

「スガキヤ」は20~30代の新たなファンを獲得するためにできることを考えた。この層にはファミリー層が当然多い。

家族で分けて食べられて、テイクアウトもできる食べ物といえば何だろうと検討を開始し、「スガキヤ」らしい“コナモン”に絞って考えると「たこ焼き」という案が浮かんできた。

早速試作をしてみると、いいものができ、早速商品化することにした。「スガキヤ」のラーメンに使っている魚介ダシを使えるというのもポイントだった。

「たこ寿」の1号店がオープン

こうして、今年の3月28日に三重県鈴鹿市に「たこ寿」の1号店をオープンした。

「スガキヤ」と併設する形でオープンし、初日から大行列を作った。オープン前に宣伝のためにポストしたXの投稿が100万インプレッションを超え、地元のほとんどのテレビ局が取材に来て大きな話題となった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください