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あのスガキヤが店の真横で出す「新業態」の正体 たこ焼き、鍋焼うどんも…その狙いは? 

東洋経済オンライン / 2024年12月21日 8時50分

結果、2~3時間待ちの大人気となり、想定の倍の売り上げを上げた。

「明らかに今まで『スガキヤ』に来ていた層とは違うお客さんが集まっています。たこ焼きを待っている間に『スガキヤ』でラーメンを食べてくれる人が増え、さらにはラーメンと一緒に注文してくれる方が本当に多かったのです。客単価も確実に上がっています」(スガキヤ 広報担当)

その後、なぜ「たこ寿」が名古屋にないのかという声が多く上がり、5月に「イオンモール Nagoya Noritake Garden」内に則武新町店がオープンした。

スガキヤと併設することにした背景

現在「たこ寿」は4店舗展開しており、そのすべてのお店が「スガキヤ」と併設している。今後もその予定は変わらないという。

「スガキヤ」と厨房をつなげることで従業員のシフトの人数のやりくりをしており、相互でうまく回っている状況だ。

「スガキヤ」でたこ焼きを提供するのではなく、「たこ寿」という新たなブランドで独立させたことが非常にセンスがいい。

おそらく「スガキヤ」の新メニューとしてたこ焼きを出しても、さして話題にならなかったのではないかと思う。

たこ焼きは「甘辛どろしょう油」(¥500)が一番人気。ソースのついていない「そのまんま」(¥480)はラーメンに入れて食べる人もいるという。

11月には新業態の「鍋焼うどん 一得庵」がオープン

さらに、11月には新業態の「鍋焼うどん 一得庵」をイオンモール各務原インター(岐阜県)内にオープンした。

「提供に時間がかかる」という鍋焼うどんのイメージを覆す5分でのスピード提供を実現した。選べる具材やスープの味のカスタマイズなど、ラーメン的な趣向を取り入れた個性的なお店になっている。

そして、同じく11月には星が丘テックランド(名古屋市)内に若年層をターゲットにした新店舗「スーちゃんハウス」をオープン。

カフェタイムにも楽しめる限定メニューも扱う「スガキヤ」と「たこ寿」を併設し、若年層でも入りやすい可愛い内装のお店だ。

Wi-Fiや電源も完備しており、カフェタイムをゆったりと過ごせる。

円安が続き、値上げが続く外食産業。その中にあって、スガキヤは「客単価」と「客数」に目を向けている。

新たなファン獲得のための新業態開発も、消費者に寄り添う企業姿勢ゆえなのだ。

従来の「スガキヤ」だけでなく、さまざまな業態の挑戦で新たな活路を見出していく、同社の挑戦に注目したい。

井手隊長:ラーメンライター/ミュージシャン

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