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大半が揉める「共同親権」うまくいった夫婦の実話 日本には平和的に運用する視点が圧倒的に足りない

東洋経済オンライン / 2024年12月22日 11時0分

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家事や育児、介護などの分担をめぐって、家族間で言い争いが増えて、一緒にいて心地よい存在だったはずの家族が、いつのまにか「つかれる存在」になってしまった……そんな話を聞くことがよくあります。

どうして自分の不満が家族に伝わらないの? どうしたら「つかれない家族」になれるの? そんなふうに「つかれる家族」と「つかれない家族」を考察するこの連載。

数回に分けて、「つかれる家族」の行き着く形のひとつでもある「別居・離婚家庭」について描いています。キーワードは、今年5月に国会で可決された「共同親権」。第1回は「共同親権がモメるワケ」、第2回は「親権の海外事情」、第3回は「DV・モラハラを根本的に解決する方法」、第4回は「モラハラで別れた元夫婦インタビュー」、そして今回は「海外在住の共同親権で生活する元夫婦」についてす。スペイン・バルセロナ在住で、現在は良好な関係で共同養育をする元夫婦に体験談を伺いました。

海外の共同親権

慣れない土地の生活のストレスで関係が悪化

親権の割合と養育費

共同親権でもめる例

DVや権利の悪用

子どもの負担を最小限にすることを考えた

書類のルールより子どもたちの気持ちを優先

共同親権にはお互いの覚悟が必要

お互いの変化

共同親権によって傷つけらた子どもがたくさんいる

スペインですらうまくいかない共同親権

条件が揃わないと、かえって子どもを苦しめる

彼らは、「離婚しても、両親で育児をするのは、子どもにとってとてもいいこと」と共同養育を全肯定したうえで、共同親権(スペインは日本と同じく言葉の意味的にも「親権」)というシステムの難しさについても語ってくれました。いろいろな条件が揃わないと、かえって子どもを苦しめることにつながるからです。あらためて、マンガに描いた以外のことも含めて、彼らに揃っている条件をまとめると、

・話し合いが成立する。
・両者が家事育児ができる。
・「子ども最優先」で意見が一致。
・「子どもの教育方針」が合っている。
・「面会交流は最初に決めたルールにとらわれない。子どもの都合や意思に合わせて柔軟に」で意見が一致。
・仕事柄、フレキシブルに予定を変えることもできて、子どもに合わせやすい。
・相手の実家の家族とも仲がいい(離婚しても、ミケさんの母親は「ノリコは私の娘!」と言ってくれる関係)。

となります。この条件がすべて揃うことはかなり難しいにしても、こういったことが子どもの幸せにとって大事だと認識するのは大事だと思うのです。

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