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銀シャリ橋本、M-1は「接戦優勝で本当によかった」 今「時代に迎合するのはやめる」境地に至った訳

東洋経済オンライン / 2024年12月22日 8時0分

「ここの振りがどうで」みたいな会話が普通にカフェとかで行われてるのを聞くと、それだけお笑いが世間に根付いてきたんだなと実感します。見方がよりコアになっているのかなと思います。

――SNSでネタを批判されることに抵抗はありませんか?

もうないですね。「そう思う人もいるかー」とか「ここは伝わってないかー」とか、書き込みを見てネタの改善点を発見することもあります。

結構芸人さんみんな、いろいろ言われることには慣れたんじゃないですかね。もはやそれが日常というか。ただ、あんまり見すぎて左右されすぎてもフォームが崩れるんで、自分で取り入れ方を調整する必要はあります。ここはなかなか、加減が難しい。

もう1つ僕が思うのは、SNSには何も書いてない大多数の人にちゃんとフォーカスしておきたいということ。ほとんどの人はテレビを見て、「おもろかったなー、さあ洗い物しよ」みたいなテンションだと思います。その人たちを無視してはいけないなと。

例えば僕、YouTubeもやってるんですけど、そこに1つ誹謗中傷のコメントが来たとします。それで「こんなん言われるんやったらもうやめる!」となってしまうと、何もコメントせずに笑ってくれてる人たちの楽しみを奪うことになる。そこだけ間違えないようにしたいと思っています。

時代に迎合するのはもうやめる

――相方・鰻さんとの関係性やコンビでの考え方に変化はありましたか?

鰻さんと組んでてよかったと思うのは、(お笑いに対する)価値観がかなり一致していること。だから「もっとこうしたい」みたいな不満がお互いなくて。2人ともいい意味で”古くさい”人間同士だなと思ってます。

最近は自らインスタグラムやXで発信している芸人が多いですし、若手は売れる前から「もっと自分から発信せなあかんで」みたいに(会社や周りに)言われるとも聞きます。でも僕、そもそもXやってないですし。昔は「もっと宣伝せな」と思ってた時期もあったんですけど、もうそろそろええかな、という気持ちになってきました。

無理に時代に迎合しても、嫌々やっていることは外にバレると思います。だからもう、時代に合わそうとするのはもうやめようと。僕らの単独ライブを観に来てくれている人も、その空気感をわかってくれているので。

――逆に、こういう芸人でありたい、みたいな像はありますか?

なんか、裏側・カラクリをしゃべらない、何か聞かれても真面目に答えない、つねにふさけてる、みたいな、昭和っぽい芸人さんがかっこいいなと。この古くさい価値観が鰻さんと一致してるので、もう幸せです。

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