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「気分を重視する人」ほど"決断力"がある意外な理由 決断力不足2大原因、「基準に悩む」「失敗を恐れる」

東洋経済オンライン / 2024年12月23日 11時0分

「定量分析は意思決定のために重要だが、一方で重要ではない」です。矛盾するこのメッセージの意味を、ぜひ確かめてみてください(写真:jessie/PIXTA)

「数字に弱く、論理的に考えられない」

「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」

「魅力的なプレゼンができない」

これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。

今回は「定量分析による意思決定」を取り上げ、見過ごされがちだがじつは大切な、ある「心」について解説する。

「定量分析は重要だが、重要ではない」

ビジネスパーソンは管理職や経営に近い立場になると、現場の実務ではなく「意思決定すること」が仕事になります。意思決定という仕事はビジネスの行方を大きく左右することもあり、簡単ではありません。

難しい意思決定に役立つのが、「定量分析」です。「定量」とは数値で表現できることを意味します。ヒト、ジカン、カネという3つの数値を使ってカネを生み出すビジネスにおいて、定量分析は非常に重要です。

そして定量分析は、ある意味では「数学」と同じです。手元にある事実(=数値)を使い、理論に基づき分析を行い、解を導きます。あなたが学生時代に経験した数学そのものではないでしょうか。

今回は、私が専門とするビジネス数学の立場から、企業研修で実際に指導している意思決定の正しい手順をご紹介します。

カギとなるメッセージは、「定量分析は意思決定のために重要だが、一方で重要ではない」です。矛盾するこのメッセージの意味を、ぜひ確かめてみてください。

定量分析による意思決定には、5つのステップがあります。

意思決定に必要な「5つのステップ」

ステップ① 決めたいことを定義する
ステップ② 意思決定の基準とする数値を明確にする
ステップ③ その数値が「どういう状態」なら「どう」意思決定するか、を明文化する
ステップ④ 実際の数値の状態を確かめる(定量分析)
ステップ⑤ ステップ③で明文化した手続きに従って意思決定する

簡単な事例で確認しましょう。たとえば、重要なマーケティング案件の数値予測を部下のA氏とB氏のどちらに任せるかを意思決定する場合です。

まず、決めたいことは「A氏とB氏のどちらに任せるか」です(ステップ①)。そのために使う数値は「過去1年間の数値予測の精度」とし(ステップ②)、過去1年間の予測値と実績値との誤差が小さいほうに任せることにします(ステップ③)。実際に集計してみると、A氏のほうがB氏より誤差が小さいことが判明しました(ステップ④)。そのため、A氏に任せると決めました(ステップ⑤)。

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