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「言われたことだけやる」部下を変える4つの質問 軸をずらした質問を通して思考力を鍛える

東洋経済オンライン / 2024年12月23日 14時0分

過去は、たとえば昨年や入社してすぐのとき、未来はたとえば1年後、3年後、5年後など、今ではなく過去の自分がやってきたことを振り返ったり、未来の自分を想像したりして質問をします。

コーチングのテーマは「仕事がうまくいかない」ことでした。それに対して過去を振り返ると、「これまで、何かがうまくいかなかったとき、どのようにして解決しましたか?」「1年前はどのようなことで悩んでいましたか?」といった質問ができます。

そう質問されることで、相手は改めて過去の自分を振り返ってみることができるのです。

「あのときはわからないことが多く、多くの人に助けてもらいながら、なんとかやり遂げることができた。おかげでほかの部署にも多くの知り合いができた。あのときに知り合った鈴木さんに、今回の仕事も手伝ってもらうことができるかもしれない」などと思うかもしれません。

あるいは、「1年前は入社したばかりで、できる仕事もほとんどなくて、不安だらけだった。先輩に教えてもらいながら仕事を覚えて、今は1人で仕事を任されるまでになった。この1年で成長したから、新しい仕事もなんとか自分1人でできるだろう」と思うかもしれません。

未来に目を向けることもできます。

たとえば5年後を想像して、「5年後のあなたが今の自分にアドバイスをするとしたら、どういう質問をしますか?」と聞いてみます。

相手は、「5年後の自分はめちゃくちゃ仕事ができる人になっているはずだ。できる自分から見ると、今の自分は小さなことで悩んでいるように見える。今回の仕事も絶対できるはずだ。とにかく、少しずつでいいから地道に目の前のことをやるんだ! と言ってあげたい」と答えるかもしれません。

このように時間の軸をずらすことで、過去を振り返る質問や、未来からの質問ができます。時間の軸をずらした質問をされることで、相手の思考が広がります。

② 「人」の軸をずらしてみる

2つ目は人の軸です。人の軸を変えるときは、自分以外のいろいろな人の立場から今の自分を見てみます。

たとえば、こんなふうに質問してみます。

「今あなたは、仕事がうまくいかなくて悩んでいます。そんなあなたを後輩が見たら、どう思うでしょうか? あなた自身は仕事がうまくいかないと思っていても、入社したばかりの後輩から見ると、あなたはとても仕事がうまくいっているように見えるのではないでしょうか?」

「あなたの上司があなたを見たらどうでしょうか? 上司から見ても、仕事がうまくいっていないように見えるでしょうか? もし、うまくいっていないように見えるのであれば、上司は、あなたにどんなアドバイスをするでしょう?」

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