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「言われたことだけやる」部下を変える4つの質問 軸をずらした質問を通して思考力を鍛える

東洋経済オンライン / 2024年12月23日 14時0分

このように、人をずらすことで、後輩の視点、上司の視点など、相手に自分とは別の人の視点から自らを見てもらい、思考を広げることができます。

さらに時間と人を掛け合わせて、「来年入ってくる新入社員から今のあなたを見たら、どのように見えるでしょう?」といったように、さらに多くの視点から自分を見てもらうこともできます。

状況の軸を変えて質問してみる

③ 「状況」の軸をずらしてみる

3つ目は状況の軸です。状況の軸を変えるときは、置かれている状況を変えて質問をしてみます。

たとえば相手が、締め切りが3ヶ月後の仕事にまったく手がつけられていないことで悩んでいるとします。本来であれば、今はもう2割ぐらいできていないといけないのですが、まったくできていないので本人は焦っています。

このケースで状況の軸をずらすと、たとえばこんな質問ができます。

「もし締め切りが3ヶ月後ではなく半年後になったらどうですか?」「今はすべての仕事をあなた1人でやろうとしているけれど、チームでやるとしたら、誰と一緒にやりますか?」「その人たちには、どんな仕事を割り振りますか?」 

そうすると、相手は「そもそも自分1人でやろうとしていたから大変なんだ」とか、「実はチームでやっているはずなのに、いつのまにか自分で全部抱えこんでしまっていた」と、自分で問題に気づくことがあります。

「何かあったら言ってくれ、と上司が言っていたのに、自分がなかなか言い出せなかったんだな」と、問題の本質が「仕事ができていない」ことではなく、「上司に相談がしにくいこと」だと気づくこともあります。

このように状況の軸を変えることでも、相手の思考の幅を広げることができるのです。

④ 「場所」の軸をずらしてみる

4つ目は場所の軸です。

場所の軸をずらした質問の例は「仕事を事務所でやるのではなく、近くの喫茶店でやったら何が変わりそうですか?」といった質問です。

もしも、相手が「喫茶店のほうが仕事がはかどる」と言ったならば、「事務所と喫茶店では何が変わるんですか?」などとさらに質問します。

相手は、質問されることによって「美味しいコーヒーが飲めるといいよな」とか、「外に出るだけでリフレッシュできる」とか、「場所が変わると気分転換ができていい」など、いろいろと気づきが得られるでしょう。

4つの軸をずらすことで無限に質問をつくれる

今回は「仕事がうまくいっていない」ことがテーマでした。

そのテーマに対して、時間、人、状況、場所という軸をずらして質問することで、質問された相手は選択肢を広げることができました。

また、このような質問を投げかけられることで、相手の思考が深まり、新たな気づきが生まれます。

4つの軸をもとにして質問をつくっていくと、無限に質問をすることができます。

言われたことしかしない部下など、部下への質問に困ったら、ぜひ時間をずらす、人を変える、状況をずらす、場所をずらす、と考えながら、いい質問を投げかけてみてください。

あべき 光司:プロフェッショナルコーチ/税理士・EMP税理士法人代表

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