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東大志望の彼「クリスマスに筆箱」でキレた深い訳 親御さんに知ってほしい「受験生へのNG行動」

東洋経済オンライン / 2024年12月24日 7時50分

・大学受験の1カ月前から急に、「塾まで送り迎えしようか」と親が言ってきたけれど、「塾までの電車の時間でどんな勉強をするか」とかを決めていたから、正直ありがた迷惑だった。(東大法学部院生)

・親が勝手に部屋をきれいにして「これで、部屋で勉強できるでしょ」と言われたこと。勉強場所くらい勝手に決めさせてくれよ、とうんざりした気分になった。(東大文三2年生)

どちらも、親の行為によって「家から塾まで電車で行くルーティン」「自分の部屋以外の場所で勉強するルーティン」を崩されて不快に感じたという意見ですね。受験生当人としては、1年以上も続けていて、ルーティンとして確立しているものも多いため、それを直前期に変えなければならないとなると精神的な負荷になってしまうこともあるわけです。

これらの行動が子どもにとってマイナスになってしまうもう1つの要因は、親からの善意であるという点にあります。

「塾まで送り迎えしようか」も「これで、部屋で勉強できるでしょ」も、完全に子どものことを思った善意100%の行為ですよね。それでも、それが子どもに対してプレッシャーを与えてしまうことがあるのです。

先ほどの筆箱の例でもそうでしたが、親が善意でしてくれることほど、子どもはそれを断ることが難しくなってしまいます。「送り迎えしようかって言ってもらったからには、お願いしないとだめかな」「部屋で勉強あんまりしたくないんだけどな」と内心思っていたとしても、筆箱でキレた例のように親に対してNOをぶつけられる受験生は少ないのです。

また受験の時期になって、これまであまり関わってこなかった親が「自分も何か手伝おうか」と受験に介入してくることもすごく多いです。よくあるのは、受験に関する面倒を見るのは母親の役割だったのに、受験期になって急に父親が「自分も弁当くらい作ろうか」「自分も送り迎えくらいできるぞ」と手伝おうとしてくるパターンです。

父親の気持ちは非常によく理解できます。家族が頑張っているのだから、自分も何か手伝ったほうがいいのではないかという感覚になるのは当然だといえます。

ただ大変心苦しいのですが、子どもからすると、そうやって父親が受験を手伝おうとすること自体に、自分のルーティンを壊されるような恐怖感を覚える場合があります。

1年前からずっと手伝っているというケースであれば、それはルーティンに組み込まれているでしょうから問題ないのですが、直前期になっていきなりとなると、子どもにとってはマイナスな感覚になってしまう場合も多いのです。

「口出ししない」が吉

「父親が受験に何も口出ししなかったのがよかった」と述べている受験生は案外多いです。「勉強に疲れたときに母親に話しかけるとどうしても受験の話題になってしまうけれど、父親となら受験に関係ない話ができるので、いい気晴らしになった」と言う東大生も多く、受験に介入しないというのも、親御さんの1つの役割といえるかもしれません。

いろいろお話ししてきましたが、親御さんには「子どもにとってのルーティン」を理解してあげて、それを尊重してあげることをおすすめします。

・文房具はプレゼントしない

・ルーティンが崩れてしまう行動は、善意100%でもマイナスになるので控える

・受験期だからといって急に介入しない

こうしたことを意識すると、お子さんがのびのび受験に挑めるようになります。ぜひ意識してください。

西岡 壱誠:現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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