年末年始は「寒さを覚悟」どれくらい気温が低いか 日本海側を中心に雪が多く降り交通への影響も
東洋経済オンライン / 2024年12月25日 8時0分
12月22日の朝は、日本に5本の等圧線がかかっていました。北日本や北陸は12月としては記録的な大雪となり、関東をはじめとする太平洋側では強い北風が吹き荒れました。
等圧線がどれくらい混んでいると強い冬型の気圧配置、という明確な基準はありませんが、「北海道から九州の範囲に5本以上の等圧線がかかっていたら強い冬型の気圧配置といって差し支えない」と筆者は考えています。
寒くなる理由は断続的な寒気襲来
この冬はラニーニャ現象に近い状態になる影響で、年末年始も日本の西(大陸)の高気圧が強まりやすいでしょう。そのため、等圧線が混んだ、強い冬型の気圧配置となりやすいことが予想されます(ラニーニャ現象についても前出の関連記事をご参照ください)。
北よりの冷たい風にのって、大陸から日本に強い寒気が流れ込みます。その影響で、年末年始は気温が低くなることが予想されています。そして、寒気が日本海を渡ってくる間に、日本海から水蒸気が補給されて雪雲が発生・発達し、日本海側に雪をもたらします。
寒気と日本海の温度差が大きいほど雪雲は発達するので、流れ込む寒気が強いほど大雪となりやすいです。
また、日本海の水温が高いと雪雲が発達するため、気候変動による海面水温の上昇も、大雪(特に市街地のドカ雪)の一因です。
年末年始の車移動は事前対策を
日本海側を中心に、大雪によるなだれや落雪、ビニールハウスなどが倒壊するおそれがあります。特に、水分を多く含んだ湿った雪は木や電線に着雪しやすく、停電の原因になります。
停電への備えとして、懐中電灯やモバイルバッテリーがあるとよいです。 エアコンや電気ストーブなどの暖房機器が使えなくなったときのために、使い捨てカイロや湯たんぽ、カセットストーブといった電気を使わない防寒グッズを準備しておきましょう。
大荒れの天気が予想される場合は、移動日の変更なども検討し、不要不急の外出を避けてください。除雪をするときには、2人以上で、安全に配慮して行いましょう。
年末年始は、帰省や旅行で車を運転する方も多いかと思います。そこで、冬季に車で移動する際に起こりうるトラブルと対策をお伝えします。
寒いときに多発する車のトラブルは、バッテリーが上がって車が動かなくなることです。低い気温によるバッテリーの能力の低下が一因です。
バッテリーが劣化していると一層リスクが高まるので、大雪となる前にガソリンスタンドやカー用品店、タイヤ販売店、カーディーラーなどで点検しておきましょう。無料で点検を行っているお店もあります。
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