「続編ヒットしない」定説を破るディズニーの躍進 モアナとインサイド・ヘッド続編ヒットの背景
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 13時0分
それにより、最新情報などに触れて気になった作品があれば、すぐに配信で視聴する習慣が根付いたのだ。これこそがシリーズ続編が前作を上回るヒットとなる土壌になった。
『モアナと伝説の海』の続編製作が発表されたあと、世界における「2023年の配信サービスで見られた映画ランキング(2023 Top10 Streaming Movies)」(アメリカ・ニールセン調べ)で、前作『モアナと伝説の海』が過去最高となる視聴時間で1位(116億分)にランクインしたことは、それを裏付けている。
さらに、今年5月に『モアナと伝説の海2』予告編が解禁されると、公開後24時間で1億7800万回再生(TikTok、YouTube、X、Instagram、Facebook、Snapchatの累計)され、ピクサー作品を含むディズニーアニメ映画の予告編の最高記録となった。
もちろん前作の作品力が前提になるが、ディズニープラスの浸透によって、ファンと作品がこれまで以上に密接した関係性になり、そこに強い結びつきが生まれていることがわかる。
そして、3つ目がディズニーアニメだからこそ続編がヒットしたこと。もともとディズニーアニメに対するファンの熱量はとりわけ高く、両者の間は、映像作品に限らず、キャラクターやグッズ、音楽、テーマパークなどの体験も含めて、強い愛と絆で結ばれている。
ハリウッド大手メディアグループのなかで、配信プラットフォームを持つのはディズニーだけではない。ワーナー・ブラザースにはMax、ユニバーサル・ピクチャーズにはPeacockがある。
そうしたなか、ディズニーでシリーズ続編で記録的ヒットが続けて生まれている背景には、ディズニーアニメとファンとのエンゲージメントの強さが影響していることが考えられる。
2025年も続編が次々と公開
この3つが複合的に重なりあった結果が前述の2作連続の続編ヒットだ。
ディズニープラスがディズニーアニメの日常のタッチポイントとなり、それが下地にあることでエンゲージメントを強めつつ、ファンの新作への興味や期待を前作視聴から増幅させ、劇場公開への爆発的ヒットにつなげる。
そんな配信から劇場公開への続編ヒットのエコシステムが機能しはじめていることがうかがえる。この先のディズニーアニメのシリーズ続編においては、前作を上回るヒットが続いていくことが期待される。
その真価が問われるのは2025年だ。
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