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緊張する場で平常心が保てる人・保てない人の差 焦る・不安な気持ちになるときの「心の仕組み」

東洋経済オンライン / 2024年12月27日 15時30分

極端なことをいえば、「いつ死んでもいい」と思っている人であれば、死の不安を感じることはないのです。「生」に対する欲望が極端に強いことが、不安になる原因の1つといえます。

人に嫌われてもいいと思えば、緊張は和らぐ

入学試験のケースで考えてみると、試験に落ちるのが不安で仕方がない人というのは、絶対に合格したいと思っている人です。「合格したい」という欲望が強いから、「不合格になったら、どうしよう……」という不安を抱え込むことになります。

同じ学校を受験しても、それが「記念受験」(合格する見込みがない、記念のための受験)であれば、緊張や不安を感じることなく、気楽に臨むことができるのです。

健康でありたいとか、希望する学校に合格したいという思いは誰にでもありますから、緊張したり、焦ってしまうことを良し悪しで考える必要はありません。大事なのは、自分の欲望が強いから、不安になるのだな……という心の「仕組み」を理解して、前向きな気持ちで不安と向き合えばいいのです。

その不安にどうしても耐えられなければ、欲望のテンションを意識的に下げることによって、その不安から解放されます。

日本人の場合は、「周囲から嫌われてはいけない」という強い欲望があるため、少しのことで不安になったり、焦ったりします。「少しくらい、人に嫌われてもいい」と考えることができれば、それに応じて、緊張や不安を和らげることができます。

欲望のテンションを下げるとは、これまでとは違う視点で物ごとに向き合って、少しだけ考え方を変えることを意味しています。

インターネットやSNSの普及によって、現代は情報過多の時代になっています。便利になった一方で、新たな問題も起こっています。情報を知りすぎることで、考えることが多くなり、どうしても不安になってしまう傾向があることです。

例えば、ネット上には無数の健康情報がアップされていますが、間違った情報や、最新の科学で否定されている古い情報がアップデートされないまま掲載されていることが少なくありません。そうした情報に振り回されて、不安を抱え込む人が増えているのです。

ネット上では、海外の医学論文や数値データなどを引用して「エビデンスがある」などと紹介されているため、多くの人が知識として知っているものの、その大半は新たな研究成果が追加されていないのが現状なのです。

現在の日本には、「これを食べたら身体に悪い」とか、「これを飲んだら害がある」という情報が氾濫しているため、情報が少ない時代であれば、心配しなかったようなことまで気にするようになり、情報を知った途端に心配になって、不安を高めているといえます。

理系の人が文系の人より焦らない理由

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