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被害額1億円超!日大重量挙部等の深刻な不祥事 年初から捜査か、「本当にこれだけか」の声も

東洋経済オンライン / 2024年12月27日 10時30分

確定しているだけで、日本大学の重量挙部・陸上部・スケート部部員たちの被害額は、1億1500万円を超えている(写真:今井康一)

田中英壽理事長体制での一連の事件を経て、2022年7月、作家・林真理子氏を理事長に迎えた日本大学。改革が進むかにみえた新体制だったが、アメフト部薬物事件、重量挙部・陸上部・スケート部における「被害額約1億1500万円超」もの金銭不祥事などが立て続けに起こっている。このほど上梓された『魔窟 知られざる「日大帝国」興亡の歴史』著者で、話題の『地面師』著者で大宅賞作家でもある森功氏が、日本最大のマンモス私大でいま何が起こっているのかを探る。

重量挙部監督の詐欺・横領疑惑

学校法人日本大学の騒擾は収束する気配すらない。くしくもアメリカンフットボール部の薬物事件から1年近く経った2024年7月12日、重量挙部に新たな不祥事が発覚した。日大ホームページに重量挙部の監督の詐欺・横領疑惑に関する「金銭不祥事のお詫び」が掲載され、学内はもとより文部科学省など関係各所は「またか」と大騒ぎになっている。

重量挙部監督による不法行為の概要

拙著『魔窟 知られざる「日大帝国」興亡の歴史』の<おわりに>でも、簡単に重量挙部の事件に触れたが、案の定、日大執行部は慌てふためき、年末年始にかけてその対応に追われる羽目になっている。

実は当の日大で重量挙部の不祥事を問題視したのは、理事長の林真理子ではない。アメフト部の薬物事件を機に、それまでの日大監事から常務理事に昇格したばかりの篠塚力だ。篠塚が陣頭指揮をとり、7月12日の日大HPでの発表に踏み切った。

篠塚は日大OBではなく、東大法学部を卒業して弁護士となり、東京弁護士会会長や日本弁護士連合会副会長などを歴任してきた。法曹界では知られた存在で、もともと日大とのしがらみがない。

林真理子が2022年7月に日大理事長に就任するにあたり、精神科医の和田秀樹や昭和女子大学ダイバーシティ推進機構キャリアカレッジ学院長から熊平美香を招聘したように、篠塚もまた日大学外監事の一人となるが、当初はさほど重要なポジションではなかった。

日大では、常任監事2人と学外監事2人の4人監事体制を敷いている。監事はその肩書どおり、不正を含めた大学運営を監視する。一般の企業でいえば監査役のような位置づけである。企業と同じように大学でも、常任監事が理事長や副理事長、常任理事長などの組織運営について物申す。が、学外監事はいわば企業の社外監査役のようなものだから、日常的に内部をチェックしているわけではない。

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