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旧ジャニ「解散のない"奇跡の20年間"」の凄まじさ なぜ「ジャニーズ事務所」は特別だったのか

東洋経済オンライン / 2024年12月27日 9時0分

もちろん、この20年の間にも続々と新しいグループがデビューしているにもかかわらず、である。これはアイドル史として考えても、ジャニーズ史として考えても稀有な“奇跡の20年間”といってもいい、特別な期間である。

そしてこの、“解散のない20年間”は当然ながら、グループの活動年数や所属者の年齢層・人数にも影響を及ぼすことになる。

KinKi Kidsが入所し、SMAPがデビューした90年代以降、ジャニーズのグループとしての活動年数は飛躍的に延びた。80年代にデビューした光GENJIの活動期間は8年、男闘呼組は5年、シブがき隊は6年だ。

しかし近年では、嵐が活動休止まで21年間、V6も26周年記念日に活動を終了と、休止や解散を発表したグループも20年以上走り続けてきた。活動中のグループにも10年以上活動しているグループが多く存在するのは隔世(かくせい)の感がある。

当然、この四半世紀の間にも新たなグループは登場しているわけで、所属人数や年齢層にも変化が起きる。

例えば、1999年、嵐がデビューした年を見てみよう。当時、グループ活動をしていたジャニーズのデビュー組タレントは、嵐に加えSMAP、TOKIO、KinKi Kids、V6、少年隊のみである。人数にして26名だ。そして、この26名のうち少年隊の3名のみが30代で、他は当時10代から20代だった。

だが、2023年のジャニーズ事務所の終盤の時点で、グループ活動をしている人数だけで80名以上にものぼり、さらにグループ活動を休止後も所属していたタレントや、グループには属していないが個人で所属していたタレントを加えると100名超の所属者がいた。

ちなみに、ジュニアの数自体も増えていて、2023年3月時点で200名以上おり※2、「10人ぐらいしかいなかった※3」と堂本光一が語っている90年代前半から比較すると、大きな変化だ。

99年には10代・20代を中心に30代が少し、といった構成だったが、現在は10代のジュニアから50代まで幅広い。つまり、“若い時にだけいる事務所”ではなくなってきていたのである。

当然、アイドルとしての在り方にも変化が起きる。井ノ原快彦はその変化にこんな言葉をあてている。

「昔は20代前半で解散しているグループが多くて、30歳の壁みたいなのがひとつあったと思うんですよね。(中略)今は長く応援してもらえるようになったので、アイドルの在り方も、この20年でずい分変わったなと感じます。“ラブメイト”だったのが“ソウルメイト”になっていく感じなのかな。(中略)共に同じ生活人として認め合いながら生きていく※4」

「アイドル寿命」が延びたゆえの弊害

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