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「1億総推し活時代」ブームで増える"不安と悩み" 独自調査で判明した「10~70代」のリアルな本音

東洋経済オンライン / 2024年12月27日 7時40分

11月に都内で開催されたデンキョーグループホールディングスの製品展示会。世代を超えて広がる「推し活」は企業にとって大きなビジネスチャンスとなっている(記者撮影)

「妻が自身の使える金額を超えてグッズなどを買ってしまう。コンサートのチケットを当てるためにも膨大な時間を費やしているようだ」(群馬県・40代男性)

【独自アンケート結果】「推し活」の費用負担が大きいと感じる年代は?

2024年11月から12月にかけて、東洋経済が行ったアンケート調査には、「推し活」についての生々しい意見が幅広い世代から数多く寄せられた。

何らかの「推し」がいるという人は30代以下の男女で3割を超え、50代や60代でも男女とも2割に近い水準に達している(博報堂「オシノミクスレポート」)。もはや推し活は若者だけにとどまらず、世代を超えた社会現象となっている。

日本におけるコンテンツビジネスの発展に詳しい中山淳雄氏は「『推し活』と同じような活動は1980年代からあるが、例えばアイドルグループの人数が増えたように、当時と比べて対象が多様化し、インターネットによってファン自身が直接コンテンツに参加できるようになったことが大きい」と解説する。

「沼落ち」してどうなった?

「1億総推し活ブーム」の感があるが、問題も広がりつつある。東洋経済のアンケート調査では、自分自身や周囲の人が推し活をしていると回答した人の内、約4割が推し活についての支出が経済的な負担だと感じていることがわかった(下図)。

世代別に見ると、所得が低いと見られる若い世代ほど負担感が強い。「最近、韓国アイドルのライブ公演頻度が高すぎ、かつチケット代も高いので、ツアーの度に公演を観に行くことが難しい」(10代・女性)といった回答が多くあった。

ほかにも同じく10代の女性から「メンズ地下アイドルやコンセプトカフェなど、未成年が立ち入ることができる場所で、高額なお金をキャストに貢いでる同級生がいる。中学生の頃から通いつめている人もおり、未成年が立ち入れないはずのホストなどと変わらない実態だ」との回答もあった。

博報堂の調査によれば、10代女性は可処分所得の半分以上を推し活に費やしている。さらに別の調査では、若年女性が推し活のために「工夫している」支出として最も多いのが食費であることも判明している(auじぶん銀行「20代から30代の働く女性の推し活に関する調査」)。

配偶者の推し活を心配する男性多数

自分自身だけではなく、家族や友人が推し活をしているという人も多い。特に突出しているのが自身の性別を男性と答えた人が、配偶者が推し活をしているというパターンだ。

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