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「悩みを新年に持ち越さない」ための"唯一の方法" 悩み事は、悲観する前に"俯瞰目線で"見てみる

東洋経済オンライン / 2024年12月28日 12時0分

目の前にある問題は、目の前にないとあまり怖くないのだ。

ここでもう一つ、例を出そう。

いま皆さんが財布から1000円を落としたとする。ちょっとしたランチが食べられる程度の金額なので、いら立つこともあるだろうが考えてほしい。

一説によると、日本人の生涯年収は約2億3000万円らしい。今回落とした金額は、その0.000435%である。かなり小数点以下。たいしたことはない。

次からちょっとしたランチを食べるときにも罪悪感が発生したらこう唱えよう、「サヨウナラ。私の0.000435%……」。周りから見たら「なんでこいつそんな小さなこと気にしてんだ……」である。

そう、小さなことなのである。

時間も、お金も、そしてそこに費やす感情さえも。

それはそうである、なぜなら「いや、そんなことよりほかに大変なことあるしな……」の心境である。そんなのにいちいち構ってられない。

なので、私は何かトラブルに見舞われた際はつねに「おーおー。今年はコレですか……。毎年の風物詩ですね(微笑)」くらいの受け流しっぷりである。

こんな感じでものごとに動じないオバちゃんが、どこの親戚にも一人はいるだろう。あんな感じだ。

このように、じつはメンタルを削られる出来事の大半は、短い期間だと大規模なダメージが予想されるものの、長い目で見ればたいしたことない、というのがほとんどなのだ。

トラブルが起きても、図太く、高く、広く構えよう

皆さんにぜひ実践してもらいたいのは、問題やリスク、ピンチに相対したときに、次のように考えることだ。

これ、私の人生単位で見るとどのくらい大事なのかな
これ、会社や事業単位で見ると、どのくらい大事な作業なのかな
これ、全体のどこらへんかな
これ、全体から見てそんな大事かな

前半2つは自分へのプレッシャーや万が一のダメージを減らすことにつながる。

後半2つは、そもそもの全体感の理解や重要性の把握につながる。

このように俯瞰でものごとに向き合い「まあ確かにダメージあるけど、人生にはさほど影響ないな?」という程度に、大きく図太く構えると目の前の出来事が矮小化される。要は、目線を高くすることは目の前のダメージを小さくでき、メンタルを安定させることにつながるのだ。

あのとき泣くほど惜しかった卵、それも人生単位や俯瞰目線からしたら、たかが卵。

どうか今後、あなたの身に何かトラブルが起きても、図太く、高く、広く構えてみてほしい。それはきっと、あなたを焦りと絶望から解放する、最初の一手になるのだから。

おばけ3号:作家・コラムニスト/インフルエンサー

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