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CG映画になった!「PUI PUI モルカー」制作の裏話 制作陣に聞く、作品への思いや今後の広がり

東洋経済オンライン / 2024年12月28日 14時0分

まんきゅう:そこは見里さんと一緒で。子どもにも向けた作品ではあるんですが、子どもだましになってはよくない。子ども向けだからこそ真剣に向き合うべきだし、伝えるべきことはちゃんと伝えたほうがいい。そのバランスが大事だと思っています。

自分が小さいときにNHKの「みんなのうた」で観た(大貫妙子の)「メトロポリタン美術館」なども、当時は見るのが怖かったんですが、大人になった今でもすごく強烈に覚えていますし、そういったメッセージ性の強いものは真剣に向き合わないと子どもたちにも絶対に伝わらないと思うんです。

今回の「モルカー」に関しても見里さんがそういうところを後押ししてくださったので。そこは目線を一緒にして向き合うことができました。

――まんきゅう監督はこれまで「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」や「アイドルマスター シャイニーカラーズ」など幅広いジャンルの作品を手がけてきたわけですが、作品に向き合うにあたって、心がけていることは?

まんきゅう:自分の場合は、あまり自分の色を出さないというか。その作品目線で寄り添うということが大事かなと思っています。もちろん得意なジャンルや方向性は誰にでもあるわけですし、作品に自分の色を載せる、というアプローチもあります。実際そのほうが全然楽なんですが、そうするとその作品のよさが出なかったり、本質が突けなかったりすることも多く……。

なので今まで自分がディレクションしてきた作品は、確かにジャンルは幅広いんですが、自分が得意なものだけをやりたいとは思っていなくて。ご縁があったものに1つひとつ向き合い一生懸命やってきた結果ですね。もちろん、どうしても無理なものは断ることもありますが。

――見里さんがまんきゅう監督に期待したことはどういったところだったのでしょうか?

見里:先ほどお話があったように、幅広い作品を手がけていらっしゃるということもありますし、「すみっコぐらし」の第1作目では、1人ひとりのキャラクターを原作に沿って描いたうえで、お客さんをちゃんと楽しませるというエンタメ性も重視されていたので。「モルカー」でもそのあたりを期待していました。

やはりコマ撮りアニメーションをつくってきた身としては、果たしてどうなるのか、という不安もあったんですが、まんきゅう監督は、CGアニメであってもコマ撮りらしさはうまく引き継ぐ、というところを重視してくださっていたので。その辺の解像度の高さは本当にありがたいなと思いました。

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