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CG映画になった!「PUI PUI モルカー」制作の裏話 制作陣に聞く、作品への思いや今後の広がり

東洋経済オンライン / 2024年12月28日 14時0分

制作に携わる人数もどんどん増える

――「PUI PUI モルカー」は、初期の頃は少人数で制作していたと思うのですが、そこからだんだんと大きな規模の制作スタイルに変化していきました。そういう環境で仕事をしていく中で"人に任せる"ということも重要になっていくと思うのですが、見里さんはその変化をどう感じていますか?

見里:やはり当初は1人でつくることが好きだったんですよ。これは大学時代にさかのぼるんですが、当時入っていた映画サークルで短編アニメをつくって芸術祭までに公開させよう、という企画があったんです。

そのとき自分は絵コンテを担当していたんですが、アニメの経験者じゃない人たちも集まった映像制作だったので、作業自体が精神的にきついと感じた人もいたりして。原画を渡したまま音信不通になってしまった人も出たりと、大変な状況になったんです。結果的にまわりのスタッフの皆さんの協力もあって、作品は無事に完成したんですが……。

そういう苦い思い出があったので、当分は1人で作品づくりをしたほうが精神的には楽かなと思っていたんですが、ただどうしても1人では終わらないところもあり、卒業制作時はほかの方に美術のお手伝いをお願いしたこともありました。

「PUI PUI モルカー」に関してはもともとは中編アニメーションとしてつくっていたものだったんですが、それをテレビシリーズとしてつくることになり。尺が増えた分、作業が終わらないということで、大学院時代の友だちをはじめとしたコマ撮り経験のあるスタッフの方にお願いして、制作をしたんです。

その後、「モルカー」以外でも監督としてお仕事をさせていただくようになりました。そこでの経験も経て、1人で時間かけてつくるのもよさがあるのですが、大人数で作って沢山の作品を発表するということも大事なんだなということにようやく気づきはじめました。

同時に、だからこそ監督はコミュニケーションが求められるんだなとも思いましたし、それによって作品がすごく大きなものになっていくことができる。そこにいきつくまでは、やはり人に伝えることの難しさも感じていました。まんきゅうさんもそう思われることはあるんじゃないですか?

かわいいと楽しいに支えられた

まんきゅう:めちゃめちゃありますね。気にしすぎるとやっていけないので、そこはあまり深く考えないようにしていますけど。

ただ作品をつくるときには、たくさんの人が同じ方向を向いて、そこにエネルギーを注いでいくところがアニメづくりの楽しさだと思っていて。そういうことがやっぱり好きなんですね。だから大概のつらいことは、楽しさで乗り越えられると思っています。

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