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親の「おむつ交換」に戸惑った"アラフィフ"体験談 突然始まった介護で悪戦苦闘し心身消耗

東洋経済オンライン / 2024年12月30日 19時0分

●紙おむつ等支給事業

自治体によって内容は異なるが、購入費の一部を支給したり、現物給付をしたりするところも。親の暮らす自治体での実施有無や詳細は「高齢者のしおり」(多くの自治体が発行している、高齢者向けのサービスを印刷物にしてまとめたもの)を確認するか、地域包括支援センターに問い合わせを。

●おむつ交換

パンツタイプ、テープタイプ、尿とりパッドなどによって交換方法は異なる。交換方法はおむつメーカーのホームページなどで詳しく紹介している。"その時"にはゆとりはないため、事前に見ておくと安心。

●認定調査

介護保険の申請をすると、心身の状態や認知症などに起因する問題行動など、74項目について訪問による聞き取り調査が行われる。本人が正確に状況を話さないケースも多いので、できるだけ家族はつきそいたい。

●認定前の介護サービス利用

介護保険の申請後、認定結果が確定する前でも、「暫定ケアプラン」に基づきサービスを利用することが可能。地域包括支援センターで相談を。ただし、認定結果が非該当となったり、想定していた要介護度よりも軽くなったりしたときは自己負担が増える。

体験談「遠方に住む父の介護に奔走した8ヵ月」

まささん(53歳)東京都在住

父(2024年逝去/83歳)愛媛県在住/兄家族と同居

父と同居する兄嫁から「お義父さんの認知機能が急激に落ちている」と相談を受けたのは2023年の夏。

父はもともと頑固で自己主張が激しく、兄家族とは必要最低限のかかわりで同居が成り立っている状態でした。兄嫁も体調をくずしていたため、私が月1~2回愛媛県に帰省し、そのつど1週間滞在して父の介護をする日々が始まりました。

父は認知症の受診を拒否したので、在宅医療に切り替え、認知症薬を処方してもらいました。

しばらくの間は夜間徘徊がおさまりましたが、24年2月からはトイレの失敗が続き、精神面でも不安定になって怒りっぽくなりました。在宅医の提案で3月から精神安定剤を服用したところ、その影響で意識を失い、病院に搬送されました。

さらに検査する過程で肺炎が見つかり、入院したところ心不全を起こしていることがわかりました。入院から2週間後、父は家族に見守られながら息を引き取りました。

正直、施設に入って専門家のケアを受けていればもっと長生きできたのに……という後悔はあります。でも父は「自分のことは自分でやる。人の手は借りない」という頑固一徹な人。

実際には食事も入浴も排泄も自分ではできなかったので、「退院したら今度こそ施設だ」と私は決意していました。そう考えると、ギリギリまで自宅で過ごせたことは父にとってよかったのかもしれません。よく「ポックリ逝きたい」と言っていましたから。

月野 まる:漫画家

太田 差惠子:介護・暮らしジャーナリスト

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