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「だよね」の地位を奪った「それな」の正しい使い方 言語学者が10代娘から学ぶ"謎な日本語"たち

東洋経済オンライン / 2024年12月30日 15時0分

当時の若い世代は、仲間うちで相手の言葉に相づちを打つとき、「そうだよね」を短くした「だよね」を多用しており、それを歌詞にうまく取り入れたことから時代の支持を得たと考えられます。

「DA.YO.NE」(だよね)が高い支持を得たことから、ご当地バージョンがいくつも作られました。関西版の「SO.YA.NA」(そやな)、名古屋版の「DA.GA.NE」(だがね)、東北版の「DA.CHA.NE」(だっちゃね)、北海道版の「DA.BE.SA」(だべさ)、広島版の「HO.JA.NE」(ほじゃね)、博多華丸氏が関わったことでも知られる福岡版の「SO.TA.I」(そーたい)があります。

現在なら「SO.RE.NA」(それな)が作られてもおかしくなさそうです。「だよね」の地位を「それな」が奪ってしまったからです。

ただし、「だよね」もそうだったのですが、使われすぎた結果、相手の話を聞いていなくても打てる適当な相づち、相手の話を早く打ち切りたいときに打たれる相づちというレッテルを貼られるようにもなっています。

いずれ、「それな」も使われなくなり、より強く共感を表しているように響く新たな相づちを未来の若い世代が作りだす日が来るのかもしれません。

「正義構文」は正しいか

長女:そろそろネタが切れてきたね。

次女:メタな話になってるよ。

三女:シナリオ担当のお姉、がんばれ!

父:そんな長女のために、お父さんが新しい話題を持ってきたぞ。

長女:話題ってどんな話題?

父:正義構文だよ。

次女:正義構文って何?

父:「~は正義」と言い切る構文のことだよ。

長女:「構文」って言葉、最近よく見るよね。絵文字を多用する「おじさん構文」とか、論理の飛躍を伴う「お母さんヒス構文」とかさ。

父:他の構文は一度置いておこう。正義構文とは読んで字のごとく。「~に勝るものはない」という意味で使われて、形容詞主語が多い。

たとえば「かわいいは正義」や「おいしいは正義」なんかがある。「肉は正義」とか「寿司は正義」とか食事では贅沢なものが目立つな。個人的に好きなのは「笑顔は正義」と「優しさは正義」だな。

三女:うちは「休み時間と給食は正義」だと思ってる。休み時間と給食のために、めんどくさい学校に行っていると言っても過言ではないね。

次女:意外と小学生らしくて安心したよ。あたしは「睡眠は正義」かな。

長女:次女、何時間でも寝てるよね。私なら「スイーツは正義」! 昨日もらったケーキ食べよっと!

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