トランプ氏にべったり「イーロン・マスク」の皮算用 高官候補人事から「トランプ2.0」の行方を占う
東洋経済オンライン / 2024年12月30日 8時0分
高井:発足前、現段階のトランプ政権の動きを見ていると、あらゆるところにイーロン・マスクさんが首を突っ込んでいますね。
二階堂:はい、勝手に(笑)。
高井:民主主義の手続き上の問題がある気もするのですが、それはさておき、このマスク氏の影響力は長続きするのでしょうか。
二階堂:マスク氏が率いているDOGE(政府効率化省)は時限的な組織だと聞いています。6.8兆ドルある政府予算のうち2兆ドルを削減するというとんでもない目標ですが、これを実現した暁にはなくなっていく組織なのだとは思います。
マスク氏自身は、トランプ氏が推し進める「反リベラルエリート」「打倒ディープステート」にもうまく合致する存在です。彼自身が「リモートワークは認めない」「ダイバーシティも認めない」といったマッチョな発言をしているので、トランプ氏とも非常に親和性が高い。
一方で彼はビジネスパーソンなので、当然、実利も求めていると思います。彼が今やろうとしているAI事業とか、テスラでやっている自動運転とかに関わる各種法規制にも手を突っ込んでくる可能性がありますし、その結果自分たちのビジネスが拡張すればいい。そういう「テック利権」を得て去っていくことも、十分考えられると思います。
バイデン政権下でマスク氏が抱いた「嫉妬心」
高井:ただテスラについていうと、ものすごい「ねじれ」がありますよね。トランプ氏は化石燃料好きのEV(電気自動車)嫌い。そういう大統領とテスラのトップがバディを組んでいるというのは……。
二階堂:テスラはEVのリーディングカンパニーなので、EV購入時の税額控除策がなくても独り立ちできるという部分はあると思います。加えていうと、マスク氏はバイデン政権下での自動車産業支援でテスラがつまはじきにされたことに嫉妬心を持っています。
そういった既得権益を壊していくという文脈の中では、ことEVにおいても、トランプ氏とマスク氏はうまく手を握っているのではないかと思います。
二階堂 遼馬:東洋経済 記者
高井 宏章:経済コラムニスト / YouTuber
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
外交・安保や通商分野で「対中タカ派」が勢ぞろい=「忠誠」重視で迅速起用―トランプ次期政権の陣容、課題も多く
Record China / 2025年1月3日 17時20分
-
「成果」急ぐトランプ新政権 公約実現のため“就任初日”から大統領令連発へ
日テレNEWS NNN / 2025年1月2日 14時0分
-
イーロン・マスク氏「花火か爆弾が原因」…トランプホテル前のテスラ車爆発
読売新聞 / 2025年1月2日 9時38分
-
【2024年金融・経済10大ニュース:2位】米国大統領選、トランプ氏が再選。次期政権にイーロン・マスク氏
トウシル / 2024年12月27日 20時0分
-
米政権移行チーム、EV支援打ち切りや排ガス規制緩和を勧告
ロイター / 2024年12月16日 20時28分
ランキング
-
1京急本線が運転再開 沿線の住宅火災の影響で始発から約11時間半にわたり運転見合わせ
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年1月4日 17時21分
-
2「日本を侮蔑」トレンドに 日本製鉄による買収禁止命令受けたUSスチールCEOの怒声明に反響
日刊スポーツ / 2025年1月4日 15時43分
-
3餅が喉に詰まったら…東京消防庁、応急処置を動画で紹介 注意喚起
毎日新聞 / 2025年1月4日 17時45分
-
4乗用車2台が追突し後ろで5件の玉突き等…新東名高速のトンネル内で車計14台が絡む事故 ケガ人なし
東海テレビ / 2025年1月4日 18時31分
-
5奥能登4市町、「パンク」救助要請3倍…段差やひび割れ・がれきで損傷など地震が影響
読売新聞 / 2025年1月4日 15時29分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください