「介護は子がするもの」と主張する親への関わり方 年末年始に親の意向を聞く際のトラブル回避術
東洋経済オンライン / 2024年12月31日 11時0分
年末年始は、親の意向を探るのに絶好のタイミング。もしものことがあったとき、本人の意向を事前に聞けているかどうかで、その後の状況が大きく変わってくる。
これまで1000人を超える患者を在宅で看取り、「最期は家で迎えたい」という患者の希望を在宅医として叶えてきた中村明澄医師(向日葵クリニック院長)の連載。今回のテーマは、親の意向を探るコツ。話の切り出し方や聞き方をはじめ、会話を進めるために押さえておきたいポイントについて、エピソードを交えて解説する。
早いもので今年も年の瀬を迎えました。
年末年始は実家に帰省して、親に会う人も多い時期だと思います。その機会にお勧めしたいのが、親が「これからどう過ごしたいのか」という意向を探ること。普段は親と離れた場所に住んでいる人こそ、限られた帰省のタイミングを有効に活用しましょう。
とはいえ、家族間だからこそ、ときに会話がうまく進まない場合もあるかもしれません。親が年齢を重ねるごとに、頑固になったり、怒りっぽくなったりすることもあり、「コミュニケーションが取れない」と悩む声もよく耳にします。
「子どもは親の面倒をみるもの」
「親と話しても、ムダ」と話すのは、筆者の知人女性です。
女性が久しぶりに実家に帰省したときのこと。難病を抱えた80代の父親に「これから先、もし具合が悪くなってきたらどうする?」と聞いたそうです。すると、父親は近所に住む女性の姉の名前を挙げたうえで、「仕事を辞めさせて、(女性の姉に)俺の面倒を見てもらうつもりだ。子どもが親の面倒をみるのは当然だ」と言ったとのこと。
「あきれてものが言えなかった」と女性は苦笑しますが、実はこうした話の展開は、決して珍しいものではありません。
今は介護保険制度によって、介護は家族だけがするものではなく、外部の専門職の方の手を借りられるようになっていますが、同制度が始まったのは2000年と、実はそんなに昔のことではないのです。
そういうこともあり、「介護=家族がするもの」という昔の認識がいまだに抜けない人もいます。女性の父親もしかりで、「自分の面倒をみるのは家族」という主張を繰り広げたといいます。
女性は父親に「今は介護保険制度があって、プロの手を借りられる」「姉が仕事を辞めて、介護をするなんて現実的じゃない」などと話したそうですが、父親は「家に外部の人間は入れない」「外部の人間は信用できない」の一点張り。
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