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「アンチ持ち家派」語る住宅購入の"落とし穴" 住宅は常に素晴らしい投資?個人投資家の解説

東洋経済オンライン / 2024年12月31日 16時0分

こうなってしまうと、考え方が非常にネガティブになり、罪悪感とストレスが大きな重荷となる。それを帳消しにするために、さらに多くの買い物や、もっと多くの借金をしてしまうこともある。ご想像のとおりだ。

借金の貸し手はあなたを助けようとしているのではない。単にあなたのお金を自分の懐に入れようとしているだけだ。甘い言葉で釣って、持ってもいないお金で不要なものを買わせようとする。クレジットでものを買うようになると、ますますそうした買い物に抵抗がなくなり、金額が跳ね上がる。購入金額と、その支払いに対する借入限度額をそれぞれグラフに表すと、線は連動して動く。

借金の返済に費やすお金は、あなたのために働いてはくれない。あなたにとって益にはならないのだ。あなたは投資して得る収益と、さらにそこから生まれる収益を取り逃がしている。それどころか、借金の返済のために借金を重ねることにもなる。

こうして見ると、借金の本性がはっきりと現れてくる。貸し手や販売者にとっては恵みのもと、あなたにとっては富をむしばむ厄介の種だ。

借金が役に立つことも、たまにはあるだろうか? もちろん、たまになら。起業や事業運営のための借り入れが有効な場合もある。しかしその重荷を負う前に、じっくり考えるべきだ。もっとクリエイティブな別の方法も探ってみよう。お金を借りる失敗よりも、お金を借りない失敗を選ぼう。

危険なものはたいていがそうだが、借金も一見、魅力的に映る場合が多い。しかし、経済的自立に向かう行く手を阻む敵である。借金は避けなければならない。私はそうしてきた。

住宅ローン以外に借金をしたことはない。車のローンすらない。父の教えは的確だったのだ。

住宅購入の話をせずに、借金について語ることはできない。私は「アンチ持ち家派」との評判がある。「家への投資はなぜ悲劇を生むのか」(私のブログでいちばん人気がある記事)なんて書いていたら無理もないだろう。実を言うと、私は大人になってからほぼずっと、家を所有してきた。さて、この矛盾にどう折り合いをつける? 単純なことだ。

私が反対しているのは、住宅は常に、あるいは一般的にすばらしい投資であるとする住宅業界の執拗なあおりである。これは真実ではない。家は住む場所であり、たいていはお金のかかる贅沢でもある。

住宅購入には落とし穴がある

誤解のないように言うと、そうした贅沢をすることには何の問題もない。私だって楽しんできた。ただし、無理なく手に入り、より大きな目標、例えば経済的自由を達成するなどの目標を妨げないならば、である。

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