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「アンチ持ち家派」語る住宅購入の"落とし穴" 住宅は常に素晴らしい投資?個人投資家の解説

東洋経済オンライン / 2024年12月31日 16時0分

なお、国や場所によって違いはあるだろうし、今から私が言うことが当てはまらないケースもあるだろう。しかし一般的には、賃貸のほうが購入するよりも安く済む。賃貸の場合は普通、将来必要になるかもしれないスペースではなく、現在必要なスペースに対してのみ払えばよい。ニーズが変わったら、もっと広い、あるいは狭いスペースに簡単に引っ越せる。

また、高額なリフォームに誘惑されることもなく、先々、高額な費用がかかることもない。賃貸で暮らしている間は、住居にかかる費用を正確に把握できる。

賃貸か購入かを検討する際、いくらかかるかをわざわざ計算してみる人は少ないが、するべきである。お金の事情だけですべてを決める必要はないが、金銭的な影響は常に意識しておくべきだ。これほど大きな買い物の場合はなおさらだ。

住宅ローンの未払額と家賃を単純に比較するという、ありがちな落とし穴にはまらないこと。ここには、税金、メンテナンス、改築、修繕、家具、電化製品、庭の整備など、住宅の所有に伴うあらゆる追加費用は含まれていない。多額の緊急資金を確保しておく必要もある。予期せぬ出費は持ち家につきものだ。

家を買うのであれば、住宅業界の関心はできるだけ値の張る家を売ることだ、ということを承知しておくこと。住宅ローンの会社はあなたが借りられる最大額の融資を受けるよう促す。代理店はローンを組むことで買えるようになる、いちばん豪華な家を勧める。家の再販価値を保証するには、リフォーム、家具、電化製品も、すべて壮大な住宅にふさわしいものでなければならない。これはあなただけが損をして、ほかは全員が得をするという落とし穴である。

家の価値が将来上がる保証は?

最後に一言。購入した家の価値が、将来上がる保証はない。これにはリスクが伴う。サンフランシスコで買った家の価値が急上昇した、という人たちの話がメディアにはあふれているが、かつて活気に満ちていたデトロイトで住宅を購入し、株価の崩壊にみまわれた人たちについては、あまり語られない。

「まあ、自分は確実に価値が上がる地域で買うから」と言う前に、次のことを考えてみてほしい。サンフランシスコがデトロイトのような運命をたどらないとか、デトロイトがこの先もダイナミックな好転はしないとか、いったい誰が言えるだろうか?

これに異論を唱える人は多く、もしあなたが家を買うと決めているなら、私がここで何を言ってもおそらく思いとどまることはないだろう。しかし、経済的自立を目指すのであれば、油断しないことだ。あなたのニーズに合った、いちばん控えめな家を購入するのがベストである。

もし借金があっても、絶望してはいけない。何百万人もの人がそこから抜け出し、経済的な富を手にしている。あなたにも可能だ。

ジェイエル・コリンズ:ファイナンシャル・ブロガー

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