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「箱根駅伝」を新年のスピーチに生かす4つのコツ 繰り上げスタートやシード権争い…"ネタ"の宝庫

東洋経済オンライン / 2025年1月1日 7時30分

箱根駅伝は、強豪チームが往路も復路も独走してしまうと結果が予想できてしまい、野球のような「逆転満塁ホームラン」に似た大番狂わせが起こりづらい競技だ。

そのため、普通なら途中で関心が薄れてしまうもの。

それでも最後まで視聴率が落ちないのは、「区間新記録」「シード権」「繰り上げスタート」といった独特のルールがあるからだ。

とくに「繰り上げスタート」は、非情かつ理不尽さを感じるルールに見える。2024年の箱根駅伝では、4校が9区鶴見中継所で繰り上げスタートとなり、涙をのんだ。

「あと1秒」「あと2秒」というところで間に合わず、10区から繰り上げスタートになってしまうケースもあり、観る者をハラハラドキドキさせる。しかしこのルールがあるからこそ、箱根駅伝を象徴する「襷(たすき)をつなぐ」というフレーズが定着した。襷をつなごうとするランナーを力強く応援したいという心理が働くのである。

さて、ここからは「箱根駅伝」を新年のスピーチネタにするときに、押さえておきたい4つのポイントを紹介しよう。次の4つである。

(1)ビジョンの重要性

(2)チームワークの重要性

(3)スキルアップの重要性

(4)マネジメントの重要性

それでは、一つ一つ解説していく。

(1)ビジョンの重要性 ~優勝以外の目標も

まず第一に「ビジョンの重要性」だ。「あるべき姿」「ありたい姿」――こういったビジョンを共有することで、チームが一つになり、チームは実力以上の力を発揮することができる。

箱根駅伝に出場するどのチームもめざすのは優勝だ。しかし箱根駅伝の面白いところは、優勝以外にもめざすべき目標があること。

それが、「シード権の獲得」である。

箱根駅伝のシード権は、総合成績上位10校がもつ権利のこと。シード権があることで、翌年は予選会なしに箱根駅伝に出場できる。

そのため、たとえ優勝が難しくなっても、レースの途中から「シード権獲得」に戦略変更をするチームがあらわれ、数々のドラマ、名勝負を生んできた。優勝が決まっても、最後まで諦めないチームの姿勢が私たちビジネスパーソンの心をつかんで離さない。

(2)チームワークの重要性 ~「一本の襷をつなぐ」

第二に「チームワークの重要性」だ。

箱根駅伝における有名なキャッチフレーズは「一本の襷をつなぐ」である。このフレーズに、チームワークの重要性が込められている。

先頭チームから、一定以上差がついてしまった場合「繰り上げスタート」のルールが適用される。その際、第一走者から繋いできた「襷」が途切れることになるのだ。

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