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「箱根駅伝」を新年のスピーチに生かす4つのコツ 繰り上げスタートやシード権争い…"ネタ"の宝庫

東洋経済オンライン / 2025年1月1日 7時30分

「襷」が途切れることは、選手たちにとって大変ツラいことだ。だから優勝も、シード権獲得も難しくても、

「一本の襷を途切れることなくつなぐ」

という目的のためにチームワークを発揮しようとする。この姿勢に我々ビジネスパーソンの胸を打つのである。

箱根駅伝の感動はスピーチに生かせる

(3)スキルアップの重要性 ~「区間記録」にも注目!

第三に「スキルアップの重要性」だ。

個の力にもフォーカスすることで、主体的にスキルアップしようという意識がメンバーの中で芽生える。この姿勢こそがチームの底上げにつながるのだ。

箱根駅伝では全体のタイムだけでなく「区間記録」もフューチャーされる。その結果、チームではなく個人のスターが誕生することが多いのも特徴的だ。

チーム力ももちろん大事だが、個人のスキルアップもまた重要であることを箱根駅伝は教えてくれる。

(4)マネジメントの重要性 ~「どの区間にどの選手を任せるか」

最後に「マネジメントの重要性」だ。

箱根駅伝は「想定外の連続」。ビル街を抜ける平坦な道のりではスピードランナーたちの駆け引きが、勝負どころになるいろいろな「坂道」では、ペースコントロールに苦しむ選手が増え、目まぐるしく順位が入れ替わることがある。

マネジメントは、効果効率的にリソースを配分することである。どの区間にどの状態の選手を任せるか。このマネジメントによって、レース展開はまったく変わってくる。

単に結果だけに着目するのではなく、どのようなスキル、どんな特長の選手がどの区間を任されるのか。そこに注目して箱根駅伝を楽しむのもいい。

マネジメントを工夫することで絶対的なエースがいなくても、ポテンシャル以上の力を発揮できるチームがある。

新年のスピーチで話すときのポイント

箱根駅伝が多くの人の心をとらえるのは、企業経営するうえで欠かせない重要なポイントをすべて網羅しているからだ。

だから、朝礼でスピーチするときは、その企業が置かれた現状を考えたうえで4つのうちどれかをチョイスすればいい。4つのポイントすべてを使うと、聴いている社員はどこが論点か分かりづらくなる。

たとえばM&Aなどで事業再編、組織統合が行われたような企業なら「ビジョンの重要性」を中心に語ればいい。そうすれば組織一丸となって1年を乗り切ろうという気持ちが湧くだろう。

もしも社長交代、事業承継がされたタイミングであれば「チームワークの重要性」をピックアップしてはどうだろう。世代交代が盛んに行われる組織でも、「一本の襷」をつないでいく意味を語るのに、箱根駅伝ネタは分かりやすい。

現在はVUCA(先行き不透明で将来の予測がつかない状態)の時代だ。不確実性、曖昧性、複雑性、変動性の高い時代だからこそ、ドラマチックな箱根駅伝ネタが人の心に響くのだ。

実際の「箱根駅伝」がどのような結果になろうとも、この4つのポイントをうまく活用して新年の挨拶、スピーチの構成を練られたらと思う。

ぜひ参考にしてもらいたい。

横山 信弘:経営コラムニスト

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