「疲労回復能力」はトレーニングで向上させられる ふくらはぎの固さチェックが最初のポイント
東洋経済オンライン / 2025年1月1日 18時0分
では、そもそも疲労が蓄積されているとき、私たちの身体はどのような状況に陥っているのでしょうか?
疲労にはさまざまな要因がありますが、誰もが実感しやすいのは筋肉の疲労です。一例を挙げて解説しましょう。スポーツをした後の肉体には、次のような変化が起きます。
激しい運動をしたり、重い物を持ち上げたりする場合、私たちの身体は筋肉を収縮させて強い力を発揮しています。そのとき、筋肉に「微細損傷」と呼ばれる小さな傷ができます。
ただし、微細損傷そのものは大きな問題ではありません。回復が追いつかず修復しきれないまま次の微細損傷が起こり、蓄積していくのがよくないのです。多くのケガはそのような微細損傷の蓄積が関与しています。
筋肉系の疲労の特徴は、おもに「筋肉が固まる」という症状として現れることが多く、その先にある代表的なケガが「肉離れ」です。
固まってしまった筋肉が伸びにくくなるというのはイメージできますよね?
そんな状態のままさらに酷使することで、ある日突然、ブチッという音がして筋肉が切れたり、割けたりします。肉離れはこんなメカニズムで起こります。
プロ選手の場合、シーズン後半に起こりやすいのですが、まさに疲労が溜まりやすくなっている時期に起きています。
肉離れを起こした人の多くは「突然、肉離れになった」と訴えがちですが、決してなんの前ぶれもなく起こるものではありません。時間をかけて、すなわち疲労の蓄積によって筋肉が固まるという、肉離れの典型的な条件が揃ったうえで起きています。
ふくらはぎの固さでわかる疲労度の高さ
筋肉疲労を引き起こす大きな原因の一つが、血流の低下です。専門的には「循環の低下」と言いますが、そもそも「循環」とは血液やリンパ液が全身の組織に酸素や栄養素を運び、不要な二酸化炭素や老廃物を受け取って、再び心臓に戻ってくることを意味します。
微細損傷を修復するためには、血流が非常に重要です。なぜかというと、血流には酸素や栄養素の供給、老廃物の除去、炎症反応の調整、成長因子やホルモンの供給などを通じて、筋肉の微細損傷の修復を促す働きがあるからです。
スポーツをしている人であれば感覚的にわかると思いますが、脚は非常に疲労が溜まりやすい部位の一つです。どの競技でも大きな負荷がかかるということに加えて、心臓から遠く、重力の影響で脚の血流は低下しやすいからです。
血流状態はおもにふくらはぎでわかります。ためしに、ふくらはぎのいろいろなところを指で深く押さえてみましょう。痛みがありますか?
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