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初詣前にチェックしておきたい参拝マナーの中身 礼を失しない態度と立ち居振る舞いでお参り

東洋経済オンライン / 2025年1月1日 8時30分

【拝】
最も重い敬礼作法で、90度に腰を折り、およそ3秒間伏したままにします。

揖は深揖(しんゆう)と小揖(しょうゆう)があります。

【深揖】
殿内への出入りや神饌・奉幣を献上したり下げたりするときなどに行います。腰を45度に折り、およそ2秒間そのままにします。

【小揖】
座につくときや起つとき、階段を上るときや下りるとき、物を受けるときや授けるときなどに行います。日常の会釈やお辞儀にあたります。15度腰を折り、1秒間そのままにします。

拍手(はくしゅ)

敬礼作法のひとつで、両手を開いて打ち合わせることです。「柏手(かしわで)」ともいいます。

日本古来の拝礼作法で、3世紀後半の中国の歴史書『魏志倭人伝』や『日本書紀』に、貴人に対する敬礼や、感激、歓喜、喝采など感情を表す作法として行われていたことが記されています。

両手のひらを胸の高さで合わせ、右手を少し引き、両手を肩幅ほどの左右に開いてから打ち合わせます。打つ回数によって「短拍手(1~3回)」「長拍手(4回)」などがあります。

儀式の後の直会(なおらい)で御神酒(おみき)をいただくときなど、物をいただくときに一拍手しますが、これを「礼手(らいしゅ)」といいます。また、神式の葬儀のときには音を立てずに偲(しの)ぶように拍手します。これを「忍手(しのびて)」といいます。

「柏手」ともいわれるのは、「拍」の字を「柏」に誤ったことによる俗称というのが通説です。

参拝作法

神前における参拝作法は、二拝二拍手一拝が一般に定着しています。「感謝の心」を捧げてお参りしましょう。

1 神前に進んで姿勢を正す。
2 賽銭(さいせん)箱の前で会釈(えしゃく)をしてお賽銭を入れる。神様に捧げる供物(くもつ)ですので、ていねいに入れます。鈴があれば鳴らします。
3 背中を平らにし、腰を90度に折り、拝(はい)をする。これを2回繰り返す。
4 胸の高さで両手のひらを合わせ、右手を少し下にずらす。
5 肩幅程度に両手を開き、2回手を打って両手のひらを合わせ、指先をそろえる。
6 最後にもう1回拝をする。

個人的に参拝し、時間があるときは、④の後に声に出さずに祭神の神名を呼んで「ありがとうございます」と感謝を述べ、名前、住所、生年月日を伝えた後に、感謝と神々のご活躍を祈り、自分の願い事や決意、神様に伝えたいことを述べます。団体参拝のときは短めにしましょう。

この作法は神社本庁の『神社祭式行事作法』によるもので、神社の祭祀を司る責任者である宮司の拝礼作法を定めており、神社の祭典に参加する参拝者が行う礼拝作法もすべて宮司拝礼の作法を基準としています。1907(明治40)年の『神社祭式行事作法』で祭式作法が定められましたが、変遷を経て、二拝二拍手一拝となったのは戦後といわれています。

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