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ホンダ「N-VAN e:」EV時代の未来を示した姿に拍手 なぜ軽商用EVが重要なのか、その未来予想図は

東洋経済オンライン / 2025年1月3日 12時30分

ホンダ「N-VAN e:」の充電コネクター部のフタ(写真:本田技研工業)

ポストコロナ期やEV(電気自動車)の普及、さらに年末には本田技研工業(以下、ホンダ)と日産自動車(以下、日産)の経営統合検討など、歴史的な変化が起きた2024年。今年の顔となる1台、日本カー・オブ・ザ・イヤー2024-2025にはホンダ「フリード」が選ばれた。そんな2024年に純粋に乗って楽しかったクルマ、さらに2025年に注目すべきクルマを「東洋経済オンライン自動車最前線」の書き手たちに独断と偏見で選んでもらった。

2024年、もっとも注目し、感銘を受けた新車は、ホンダ「N-VAN e:」だ。乗用車ではなく、宅配をはじめとした運送業やキッチンカーなどに利用可能な、軽自動車の商用バンの電気自動車(EV)である。

【写真を見る】ホンダの軽商用EV「N-VAN e:」の内装や外装、装備などを確認する(71枚)

商用の軽EVというと、三菱自動車工業の「ミニキャブEV」がほかにある。これは、2011年に「ミニキャブMiEV」として発売された軽商用EVの発展型で、2013年に「ミニキャブMiEVトラック」と呼ぶ軽EVトラックも発売された。

大手自動車メーカーと別に、ファブレスメーカー(量産工場を持たず開発)からは、HW ELECTROとASFからも軽商用EVが市場導入されている。

【写真】ホンダの軽商用EV「N-VAN e:」の内装や外装、装備などを確認する(71枚)

軽商用EV「N-VAN e:」で再確認した電動化の価値

そうしたなかで、ホンダがN-VAN e:を発売したことにより、改めてEVの価値を深く認識する機会を与えてくれたといえる。

ひとつは、いわずもがなではあるが、モーター駆動となり、重い駆動用リチウムイオンバッテリーを車載することで、商用車と思えない走りのよさと快適性が得られることだ。

軽自動車に限らず登録車でも、一般に商用車は快適性のための防音材などが省かれているため、走行中のみならず停車しているときでさえ周囲の物音が聞こえ、車内はかなりうるさい。走ればエンジンからの排気音はもとより、タイヤの騒音もそのまま室内へ入り込むので、イライラさせられるほどだ。これがEVになると、電気制御系のキーンという騒音はあるが、それを上手に抑えると、モーターは駆動の際に騒音を出さないので、車内はかなり静かになる。タイヤの騒音は消えないが、それでも排気音がないだけでずいぶん違う。

電動化による走りの変化

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