"自分軸"で考える、今年こそ「後悔しない生き方」 改めて問いかけたい「人生で何が最も大切?」
東洋経済オンライン / 2025年1月4日 15時0分
しかし、こんなやり方では問題が解決するどころか、状況が悪化する一方だった。それだけでなく、彼は新規のベンチャー事業を育成しながら、退職した2人分の仕事を抱え込んでバタバタしていた。
さらに、出席しなければならない会議がいくつもあり、大事な作業の時間を奪っていた。おまけに、毎晩、職場で片づけられなかった仕事を家に持ち帰って処理していたので、家族と過ごす貴重な時間が少なくなっていた。ストレスで疲れ果ててフラストレーションがたまっていたのは当然だ。
私の助言は「何から始めるかを選択する」というごく単純なものだった。そこで彼にこう言った。
「あなたのto-doリストの中で、やり遂げなければ後悔のもとになる項目をひとつ選んでください」
「では、残りの項目はどうするのですか?」と彼は尋ねた。
「残りの項目を忘れるようなことはないでしょう」と私は答えた。
「しばらくの間、最も集中しなければならないことを見つけるだけです。現時点での問題は、リストの項目が多すぎて、どこから始めていいかわかっていないことです」
彼は私のアドバイスに完全に納得したわけではなかったが、受信メールの処理から実行に移すことにした。
当初の目標は、週に2回、1時間ずつメール処理をして1カ月にたまる未読メールを半分に減らすことだった。ところが、いざやってみると、最初の1カ月で未読メールを70パーセント減らし、翌月には85パーセントも減らすことができた。
受信メールの処理が効率的にできるようになったので、リストの次の項目により多くの時間をかけられるようになった。こうしてまもなく、いつもバタバタして課題を終えられずに後悔するパターンから自分を解放することができた。
多くのことを下手にするより、ひとつのことを上手にするほうがいい。to-do リストに取り組むときは、全項目を一気に片づけようとしてはいけない。リストのどの項目が最も満足感を与え、投資した時間に対する見返りを最大にするかを考えよう。
最も優先順位の高いものを選び、そこから始めよう。
【自分自身に問いかけてみよう】
●あなたの現在のto-doリストはどんな状況か?
●出発点を選ぶとすると、どの項目を選ぶか、そしてその理由は何か?
いちばん大切なことを優先する
人生ではさまざまなことを交互にしなければならない。まるで曲芸のお手玉のようだが、空中に投げるボールが多すぎると落とす恐れがある。
数年前、仕事で遠方に出張していたために、子どもたちの始業式に出席できなかったことがある。それまで毎年、当日の朝、子どもたちと一緒に早起きをして朝食の準備をし、前庭で記念撮影をしていた。かなり前からカレンダーにしるしをつけていたのだが、クライアントとの打ち合わせの日程を変更できなかったのだ。
この記事に関連するニュース
-
「新年は手帳から!」目標設定と夢を叶えるリスト どういう自分になりたいかイメージして目標を
東洋経済オンライン / 2025年1月5日 18時0分
-
大手企業を早期退職した男性(57)に立ちはだかった求職活動の高い壁「50代の挑戦がこんなに厳しいとは…」
集英社オンライン / 2024年12月26日 17時0分
-
仕事ができる人は「受信トレイがゼロ」になっている…「グーグルの中の人」が教えるGmailの賢い使い方
プレジデントオンライン / 2024年12月16日 8時15分
-
どん底に落ちた不登校を機に夢を叶えた母の教訓 子どもが失敗から学ぶ機会を奪ったことを後悔
東洋経済オンライン / 2024年12月14日 9時30分
-
「父には『ごめん』『ありがとう』『死んだらこまる』すら言えませんでした」青木さやか、母の看取りと「人生会議」を語る
OTONA SALONE / 2024年12月12日 12時30分
ランキング
-
1「SHOGUN」ゴールデングローブ4冠は何が凄いのか 浅野氏のスピーチは「最も誠実なスピーチ」に
東洋経済オンライン / 2025年1月7日 13時0分
-
2日鉄会長「決して諦めない」=USスチール買収、実現へ意欲―中止命令の米大統領ら提訴
時事通信 / 2025年1月7日 16時39分
-
3三井住友銀、初任給「30万円」 4万5000円上げ、人材確保
共同通信 / 2025年1月7日 19時42分
-
4りそな銀、再びネット障害 サイバー攻撃か
共同通信 / 2025年1月7日 19時42分
-
5りそな銀、サイトやアプリで一時接続トラブル…サイバー攻撃か
読売新聞 / 2025年1月7日 21時54分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください